西澤 晋 の 映画日記

ssm2438.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2011年 09月 18日

デッド・カーム/戦慄の航海(1988) ☆☆

デッド・カーム/戦慄の航海(1988) ☆☆_f0009381_15442923.jpg原題:DEAD CALM

監督:フィリップ・ノイス
脚本:テリー・ヘイズ
撮影:ディーン・セムラー
音楽:グレーム・レヴェル

出演:
ニコール・キッドマン (レイ)
サム・ニール (ジョン)
ビリー・ゼイン (ヒューイ)

       *        *        *

おおおおおおお、ディーン・セムラー、カッコいい画面!!

初めてこれを見たときは、夕方から夜のシーンだったので、けっこう黒がかっこよくて、「あれ、ゴードン・ウィリス??」って思ったら・・・ディーン・セムラーでした。今日の午後ムービープラスでやってたのでついついみてしまった。
・・・しかし、あいかわらずディーン・セムラーの画面はしっかりしてます。
ディーン・セムラーといえばどうしても『ダンス・ウィズ・フルヴス』のタタンカシーンという印象がありますが、この人の色の見栄えはすばらしいのです。明るい色と暗い色の同居のさせ方が上手いというか・・、ひとことでいうとコントラストの調節がきわめて適切だなということなのかもしれません。ゴードン・ウィリスと間違えるくらいの画面なので、画面の質は高い人なのですが、ゴードン・ウィリスとくらべてもっと動的(アクティブ)な感じ。ゴードン・ウィリスをもう少し見やすくして(苦笑)、一般人剥けのカメラワークにしたらディーン・セムラーになるんじゃないだろうか。ゴードン・ウィリスほどの研ぎ澄まされたまでの《氷のフィルター》感はないのだけど、一般的受けしそうなアクション映画をプロデュースすることになったら、私はこの人に撮影監督頼みたいですね。

お話は、ほとんど3人で構成されているシチュエーション・サスペンス。
スリラーものなのでじらしとハラハラドキドキしか見せる部分はないのですが、フィリップ・ノイスの仕事としては案外一番いいかもしれない。この映画の後にジョン・マクティアナン『レッド・オクトーバーを追え』につづくジャックライアン・シリーズの監督をやることになったフィリップ・ノイスですが、風呂敷を広げすぎるとちょっと描き方がものたりないかなって気がする。しかし、シチュエーションごとの描き方は才能を感じるので、コンパクトなつくりの本作みたいなのがあってるのかもしれない。

本作はワンちゃんが良い味だしてる。狂人男と2人だけのシチュエーションにおちいったニコール・キッドマンが旦那のサム・ニールが追いかけていることに気づき、なんとかヨットを止めようとしてエンジンの鍵を海にすてちゃうのだが、こともあろうに忠犬〇〇がそれを海に飛び込み拾ってきてしまうしまう。こんな犬殺してしまえ、ホトトギスって思ってしまいます(笑)。

ヒロインは、まだトム・クルーズとひっつくまえのニコール・キッドマン。
個人的は「怖い顔の女優さん」のカテゴリーにはいっている人で、あんまり好みではないのだけど、世間では好まれている様子・・・。一応申し訳程度にヌードシーンも提供してくれてます。初期の頃のニコール・キッドマンとえいば『デッドカーム』『冷たい月を抱く女』と印象があった。基本的には「怖い顔」なので可愛い系でいくよりも、『冷たい月を・・』系の話のほうがしっくりくると思うな。
ちなみに『冷たい月を抱く女』はゴードン・ウィリスが撮っている。

<あらすじ>
夫のジョン(サム・ニール)とヨットのクルージングに出たレイ(ニコール・キッドマン)は、前方に船を発見、その船から尋常でない様子の男(ビリー・ゼイン)が手漕ぎボートで脱出してくる。船は電源もダウンし、浸水が激しくまもなく沈没いそうだという。その男をベッドで休ませたジョンは、真偽を確かめるために男が漕いで来たボートにのり、その船に向かう。しかしジョンがヨットをはなれるとその男は豹変した。

そのあとは、危険な男と美貌の人妻との精神的・肉体的なせめぎ合い。男はメンタルにやや異常をきたしており、被害妄想で独善的。そんな男との2人だけの空間を生き残るために女の武器(嘘と媚と身体)を使ってなんとか生き延びるニコール・キッドマン・・・・という話。

by ssm2438 | 2011-09-18 15:45


<< 泥の河(1981) ☆☆☆☆☆      デッドリー・フレンド(1986) ☆ >>