2011年 12月 03日
原題:ABSOLUTE POWER 監督:クリント・イーストウッド 脚本:ウィリアム・ゴールドマン 撮影:ジャック・N・グリーン 音楽:レニー・ニーハウス 出演: クリント・イーストウッド (ルーサー・ホイットニー) ジーン・ハックマン (アレン・リッチモンド大統領) エド・ハリス (セス・フランク) ローラ・リニー (ケイト・ホイットニー) * * * クリント・イーストウッドは「つまらない監督なんだ」って世間はいい加減認識すべきだ・・・。 たいして面白くもないのに、クリント・イーストウッドが出てるマカロニ・ウェスタンが面白だとか、ダーティハリーが面白いだとか言うのはもうやめよう。実際対して面白いわけではないのだから。。。ただ、これらを面白いとおもわなきゃいけない強迫観念はあるのだ。 百歩譲って、役者時代の彼のやったキャラクターが、アウトローで、チンピラをやっつけるヒーローであったことは確かだ。なので、それを若い時代に見て大人になった人たちには、嫌いになれない役者さんだというのもよくわかる。私もけっこうその一人みたいなものだ。 ・・・でも、面白くないものは面白くない。 クリント・イーストウッドというのはローバジェットものでよく監督をしていた。というか、高い制作費では、その使い方が判らないというほうが正しい。この人の監督の場合は、やっつけ仕事を、役者時代の経験値でさくっとこなし、とりあえず最低限度のクオリティで、最低だとおもわせないくらいのものを撮るような仕事ばかりなのである。 なんでもこの映画の制作費は、ウィキペディアによると「Budget$50 million」となっているが、はたしてそれほどのものを作ったのか??? いつものちゃらちゃらした早撮りでスケジュールより3週間も早く撮影したらしいが、それで良いものが出来ているならいいのだけど、こいつの仕事っていうのはいつもいい加減。とりあえずシナリオにあるものを説明するだけの画面しかつくらない。こんな撮り方ばかりされてると見る機がなくなってしまう。 しかし、イーストウッドの撮り方もいい加減なんだけど、話も今ひとつ気持ちよくない。もうすこし見やすいシナリオに整理できなかったものだろうか・・・。結局私にとっては、クリント・イーストウッドが演じるこそ泥が、こそ泥にしか見えないので感情移入も何も出来ない。ま、最初にシチュエーションが実に良くないというか、誰にとっても理不尽なので、その後の物語の解決をどう理解していいのかかなり迷ってしまう。 だいたいアメリカの大統領をこんなにチープに描いて、それで話に存在感が与えられるのだろうか??? <あらすじ> 政界の大物サリヴァン(E・G・マーシャル)の邸宅に忍び込んだプロのこそ泥、ルーサー・ホイットニー(クリント・イーストウッド)は、寝室にある金庫室の中身を頂くことに成功する。しかしその時休暇で旅行中のはずの夫人クリスティが大統領のリッチモンド(ジーン・ハックマン)を伴って帰宅してくる。酔った勢いで暴力を振るうリッチモンドに、クリスティがナイフで反撃。飛び込んだシークレット・サービスのバートン(スコット・グレン)とコリン(デニス・ヘイスバート)が、彼女を射殺した。金庫室に隠れて一部始終を目撃したルーサーは、彼らが現場に忘れたナイフを手に逃走する。 一方、サリヴァン邸強盗殺人事件を担当する刑事のセス・フランク(エド・ハリス)は、水も漏らさぬ鮮やかな手口から、犯人はルーサーだと確信する。しかし彼が殺人を犯すとは考えられない。 一度は国外逃亡を決意したルーサーだが、テレビでリッチモンド大統領が、ウォルターの夫人の死を悼み、白々しく涙を流す姿を見て考えを変える。 離れて暮らす最愛の娘ケイト(ローラ・リニー)とカフェで接触するルーサーだが、今度はケイトを狙れ、崖から車ごと突き落とされた。一命を取り留めたケイトだがコリンがとどめをさしに病院に忍び込んでくる。しかし待ち伏せしていたルーサーはコリンを殺害。さらにルーサーはサリヴァンに接触すると、事件の真相を告白して、あのナイフを手渡した・・。罪の意識に苛まれていたバートンは自殺し、グロリアはフランクに逮捕された。真実を知って怒りに震えるサリヴァンは、ナイフを手にホワイトハウスのリッチモンド大統領に会いにいく。その夜、大統領が突如自殺したと報じられた・・・。
by ssm2438
| 2011-12-03 21:16
|
アバウト
主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
ファン
検索
以前の記事
2016年 05月 2013年 12月 2013年 10月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 タグ
☆☆☆(365)
☆☆☆☆(199) 一見の価値あり!(84) ☆☆☆☆☆(84) 貴重なヌードあり!(82) シナリオ勝負映画(82) 撮影的に高品質な映画(81) この女優必見!(80) 楽しいぞ!この映画(80) ダメだこりゃ映画(79) 女優が色っぽい映画(78) 女優が愛らしい映画(76) 自然描写が美しい映画(53) 一見の価値もなし!(53) ダイナミック望遠映画(37) ディープメンタル映画(22) 言葉が素敵な映画(22) リアリズムの映画(20) ぼろ泣き映画(16) ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(13) カテゴリ
ジョン・フォード(1894) フランク・キャプラ(1897) A・ヒッチコック(1899) V・デ・シーカ(1901) ウィリアム・ワイラー(1902) ビリー・ワイルダー(1906) フレッド・ジンネマン(1907) 松本清張(1909) 黒澤 明(1910) M・アントニオーニ(1912) ルネ・クレマン(1913) I ・ベルイマン(1918) F・フェリーニ(1920) G・チュフライ(1921) W・A・フレイカー(1923) シドニー・ルメット(1924) 増村保造(1924) H・ウェクスラー(1926) S・キューブリック(1928) J・フランケンハイマー(1930) N・アルメンドロス(1930) ロベール・アンリコ(1931) ゴードン・ウィリス(1931) マイク・ニコルズ(1931) F・トリュフォー(1932) A・タルコフスキー(1932) D・マカヴェイエフ(1932) テオ・アンゲロプロス(1935) ウディ・アレン(1935) R・レッドフォード(1936) リドリー・スコット(1937) 木村大作(1939) ジョン・バダム(1939) W・フリードキン(1939) J・L・ブルックス(1940) エイドリアン・ライン(1941) ノーラ・エフロン(1941) K・キェシロフスキー(1941) ペニー・マーシャル(1943) ピーター・ウィアー(1944) C・デシャネル(1944) ラッセ・ハルストレム(1946) S・スタローン(1946) アイバン・ライトマン(1946) S・スピルバーグ(1946) パトリス・ルコント(1947) E・ズウィック(1952) ゴジラ(1954) G・トルナトーレ(1956) ブラッド・バード(1957) 男はつらいよ(1969) ライフログ
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||