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2013年 12月 02日
監督:山田洋次原作:山田洋次 脚色:山田洋次/朝間義隆 撮影:長沼六男 音楽:山本直純 出演: 西田敏行 (白銀活男) 吉岡秀隆 (平山亮) 田中裕子 (十成八重子) 田中邦衛 (常さん) × × × 結局男って、好きな女に認められたいから生きてるんだろうなあ・・・。で、それができなくなると、どうでもよくなっちゃうんだろうなあ・・・ そのネタを失ったとき、ジョーはそういうしかなかったんだろうなあ。 丈「…じゃあどっからか連れてこいよ…もう一度力石徹よ…!」 葉子は連れてきたけど・・・、誰も代わりがいなかったらへたるよ、男は。あそこで田中裕子がいなくなったら、なんのために映画上映しつづけるんだ? 誰かが代わりを持ってこられるならいいけど、来なかったら続けられないよ。だってかっちゃんは映画を上映したあとに「この映画よかったね」って田中裕子に言ってもらいたいためにやってたわけだから・・・、しんどいよ、あのあと続けるのは・・・。 しっかし、男心を描かせるという事に関しては、今回ほど赤裸々な映画は山田洋二のなかではなかったかも。 かなり男の願望描いてます。 本来『男はつらいよ』の49作目として作られる予定だったお話だが、渥美清の死去によりタイトルをかえて別作品として作られた映画。なの寅さんコンセプトはそこかしこにあります。これは作り手の云々かんぬんよりもきっと映画の公開予定とか営業面とかいろいろな大人の都合があってそういうことになってしまったのだろうという気はします・・が、ある意味それが味だったり、別の意味ではそれが嫌味であったり、捉え方がなにかと複雑な映画です。 物語の冒頭、就職浪人の平山亮(吉岡秀隆)は親とけんかして家を飛び出し青春○○切符ていうのかなにかしらないが、そんなんで鈍行のりつぎ旅しています。そしてたどり着いた徳島のひかり町。そこにオデオン座という古びた映画館があり、そこに住み込みで働くようになったのでした。 映画館のオーナーは白銀活男(西田敏行)。寅さんのキャラをダブらしたようなこの男・・ってことは、これが寅さんがやる役だってことなのか? ということは、49作目では、田中裕子のほうが見せのオーナーで、寅さんがころがりこんで・・って展開だったのかなと思ってみたり。ま、それはいいや。 ヒロインになるのが田中裕子演じる十成八重子。活男を友人の妹で出戻り女で父の支援で喫茶店をやってる女性。オデオン座では毎週土曜日に名画の上映会をやっており、その選考委員をやってるといういつながり。 今週の映画はなんとあの『ニューシネマパラダイス』。 一番燃えるシーン見せないようについばんで見せているのだが、それでも思い出して泣けてしまう。だいたい、この映画を映画のなかでみせてしまうことじたいがずっこい! そしてオデオン座以外でおこなわれる上映会。 私が小さい頃は、地域の公民館に上映屋さんがきて上映された映画をみた覚えがかろうじてありました。まだ、そんなことやってるのか??と思いますが(この映画公開されたのが1996年、ちなみに劇中の田中裕子は40歳)、懐かしく思えてしまいます。今の人はそんなことが行われてたことなんて知らないでしょう。『恋々風塵』のなかでも地域での野外上映をやってましたが、昔はああいうこともあったのです。 その公民館で上映されたのが『野菊の如き君なりき』。おおおおお、実はこの映画私もまだみてません。 ここでのエピソードは、公民館の責任者である柄本明が「規則だから9時までに終わらせろ」というがそれでは途中できりあげなければいけなくなる。結局柄本も一緒にみることになり、はまってしまい、「9時ですがおわらせますか?」と活男がいうが「あほ、ここで終わらせられるか」と自分がのめりこんでしまう・・という展開。ありきたりだがわくわくしてしまった。 その後も上映いろいろあり。『かくも長き不在』、『東京物語』、と昔の映画ファンなら誰でもみた映画が連打される。劇中「面白くて受ける映画を」って言ってたが、このラインアップでは倒産もやむなしだろう(苦笑)。。。このあたりになってくると、最後に上映される映画はなんだ??って疑問がわいてくる。 やがて地方の小学校での文化祭。生徒はひとり。この分校も今年が最後で、最後の文化祭に生徒一人のために活男が映画上映をすることになる。もっともその教室(ちいさな体育館かもしれない)には先生や父兄のや分校関係者のひとがいてけっしてさびしいわけではない。そこで上映される『禁じられた遊び』。この映画で果たして小学生が楽しんだかどうか・・・あ、でも私がこの映画を始めてみたときも中学生くらだったのでにたようなものか・・・と思った。でも、私が見たときは水曜ロードショーで吹き替えだった。ここで上映されたのは字幕スーパー。この子が読書障害でなかったことを祈ろう。 ポイントになるのはそのあとのシーン。上映が終わって学校関係者が活男に感謝して飲みの関をもうけてくれた。その席で夫婦だと間違われた八重子が挨拶することになる。夫婦に間違われるエピソードってのは妙にこそばゆく心地の良いものである。『男はつらいよ 寅次郎物語』でもこのコンセプトはやってたのだがやはりはにかんで見てしまう。 で、男の至福の時。好きな女が自分のことを「うちの主人が」といい、そんな主人を誇りに思うといってくれる。 男にとって好きな女に認められるのがなにより幸せなのである。だああああああああああああああああああああああ、あいかもかわらず泣いてしまった私。その音楽のつけ方も卑怯なのである。周りの人がのりのりで花笠音頭とかおどりだしコミカルでにぎやかしのシチュエーションを作りながら物悲しげな音楽を流すという卑怯音楽の付け片法。コミカルなシーンに切ない音楽を流すと超効果的だし、緊張感のあるシーンに牧歌的な音楽を流すとこれまた効果的という、一種のBGM付けの技のひとつなのだがここでやりやがった。 でも、だあだあ泣いてる私・・・ははは、ああ単純。 やがて八重子の父親が亡くなり葬式。あたふたしてるところに八重子をずっとおもいつづけていた男(旦那の友人)が現れる。このあたりは『続・男はつらいよ』(2作目)のでの展開と同じである。ヒロインはやっぱり、結婚するのはやっぱり他の人ね・・ということで寅さん、今回は活男のもとを去っていくのであった・・・。 「今日の映画もおもしろかったー」を言ってもらいたいがために上映していた映画。しかしその人はもういない。オデオン座を占めることを決意した活男が最後の上映に選んだものは・・・・。 ええええええええええ、そこでこれをもってくる!? できれば第8作目を選んで欲しかった。 ・・・・・しかし、男って好きな女に認められたい生き物なのです。 切ないなあ・・・男って・・・。 ちなみに、私は愛した女が結婚したとき、「おめでとう」なんていってません。「幸せになってください」なんてアホな言葉もはいててません。「いつか言うから」とはいいましたがうそです。 男ってのは好きな女が不幸なほど、幸せなのです。 ううううううむ、いい台詞だ。この映画の価値はこの台詞を言わせたことかもしれない。 ・・・・というわけで、いろいろごった煮の映画でしたが、まあまあ楽しませていただきました。 うん、面白かったよ。卑怯で、ずるくて、適当で、大人の都合で作られたかもしれない映画だけど・・・。
by ssm2438
| 2013-12-02 05:46
| 男はつらいよ(1969)
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![]() 主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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