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  <title> 西澤 晋 の 映画日記:松本清張（1909）</title>
  <category scheme="http://ssm2438.exblog.jp/i54/" term="松本清張（1909）" label="松本清張（1909）"></category>
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  <modified>2012-07-07T11:48:57+09:00</modified>
  <author><name>ssm2438</name></author>
  <tabline>主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆＝普通の出来だと思ってください。</tabline>
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    <title>彩り河(1984)　☆</title>
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    <issued>2012-07-06T10:16:00+09:00</issued>
    <modified>2012-07-07T11:48:57+09:00</modified>
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    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201207/06/81/f0009381_10155229.jpg" alt="_f0009381_10155229.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="320" width="227" />監督：三村晴彦<br />
原作：松本清張「彩り河」<br />
脚本：三村晴彦<br />
　　　　仲倉重郎<br />
　　　　加藤泰<br />
　　　　野村芳太郎<br />
撮影：花田三史<br />
音楽：鏑木創<br />
<br />
出演：<br />
真田広之 （田中譲二）<br />
名取裕子 （増田ふみ子）<br />
平幹二朗 （井川正治郎）<br />
夏八木勲 （高柳秀夫）<br />
吉行和子 （山口和子）<br />
沖直美 （梅野ヤス子）<br />
渡瀬恒彦 （山越貞一）<br />
三國連太郎 （下田忠雄）<br />
<br />
　　　　　×　　　×　　　×<br />
<br />
名取裕子だけきれい。<br />
<br />
松本清張作品のなかで失敗作の烙印をおされているこの映画、あまりに噂がひどいのでずっとみないままにしておいたのだが・・・・たしかにひどい。演出が超下手。何でこんなになってしまったのか・・・？？？？　なにからなにまでとにかくチープなのである。他の松本清張作品にくらべて、おもいっきり見せ方が直接的で、清張作品の味である状況証拠と限られた現実描写だけでにおわせるような演出がまったくできてない。そのかわりに、すでに判っているところだけをやたらと子供だましの魅せ方で強調する。あたかも演出が判ってない人間が、とりあえず演出しているように見せてるために、どうでもいいところだけをかっこつけた演出をしているような、まるでおこさま演出である。<br />
三村晴彦がこの前に撮った『天城越え』はけっこうみえたのである。なのに・・・、この『彩り河』になると演出のひどさが露骨になり、さらりその次の『愛の陽炎』になるとぼろぼろ・・・。<br />
<br />
だいたい脚本の欄に名前が４人もある。ということは、時間がなくて寄ってたかって脚本を書いたか、あるいはなんどもリライトをしてる間に物語がぼろぼろになっていったかどちらかである。この場合は後者なのかな？<br />
演出があまりにひどいので、脚本の出来は計り知れないが、実はマトモだった脚本を三村晴彦のダメ演出がぼろぼろにしたとも考えられる。<br />
<br />
しかし解せんな・・・・。制作も霧プロ（松本清張と野村芳太郎の会社）がからんでるにもかかわらずこの緩い映画というのは・・・、どういうことでしょう？？？予想されるのは、最初の『天城越え』は霧プロのバインディングがしっかりしていたので、きちんと松本清張の作品になったのだけど、今回は２本目なのでゆるんでて三村晴彦のダメ演出が全面にでてしまったってことなのかな・・・・。<br />
ただ、物語自体は、マトモに作れば面白いものになるはずのものだったので、この映画化が失敗だったということだろう。<br />
<br />
で、他の松本清張作品にくらべてなぜここまでつまらないのか・・をちと検証。<br />
<br />
１、松本清張独特の、暴かれてはこまる秘密への執着心が描けていない。<br />
普通の話ではこれがあり、ばれそうに成ることで殺人などに発展していく。おそらく原作では昭明相互銀行社長・三國連太郎が大いなる秘密を持っていればいいのだが、それが暴かれてこまるようなみせかたがされてないので、危機感がない。<br />
<br />
２、最初にころされる銀座のクラブのママ・吉行和子が美しくない。この人が殺されるので、以前の愛人だった平幹二朗がうごきだし、最後は三國連太郎殺しに手を貸すことになるのだが、そこをきれいなものとして描いておかないと適役に対して憎しみがわいてこない。<br />
<br />
３、いつもの追いつめられた感がない。<br />
今回追いつめられるのは東洋商産の取締役の夏八木勲なのだが、どうやら会社の運営でどつぼにはいっているらしい。そのせいで昭明相互銀行社長・三國連太郎になきついているのだが、なきついているところしか描いてないのがへぼい。会社社長として借金におわれているストレスを他のところできちんと描きこんでおけばもっと追いつめることが出来たのに・・・。すくなくともこのラインで物語の中盤までひっぱればけっこう面白いものになっていたはず・・・。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
昭明相互銀行社長・下田忠雄（三國連太郎）は、「人類信愛」をモットーとする博愛主義者でとおっているが、その陰には、寿永開発という名のトンネル会社をもち私腹を肥やしている。<br />
その愛人山口和子（吉行和子）がなにものかに殺される事件がおきた。彼女は銀座のクラブ・ムアンのママで、以前は東洋商産社長・高柳（夏八木勲）の愛人だった。しかし下田から融資をお願いする時に愛人だった和子を差し出すしかなかったのだ・・。<br />
その山口和子を愛していたもう一人の男が井川正治郎（平幹二朗）。東洋商産の取締役だった井川は和子と愛人関係にあったが、いまは高柳秀夫との派閥争いに敗れ、首都高速道路料金所職員になっていた。和子の死に疑問をもった井川は独自に犯人を調べ始める。やがて資金繰りにこまった高柳の首吊り死体が見つかった。しかし死ぬ前に彼は井川に手紙を書いていた。それには和子の死の原因などが書かれてあった。<br />
<br />
下田を付けねらうものは他にもあった。夜の銀座で車の誘導係をする田中譲二（真田広之）の父親は、下田に、会社の公金横領の濡れ衣を着せられ自殺したのだった。譲二は山口和子にかわって次にママになった増田ふみ子（名取裕子）と知り合うようになった。<br />
譲二と井川は復讐を誓い、ふみ子の手を借りて昭明相互銀行の祝賀パーティの時に、復讐計画を実行に移す・・・。]]></content>
  </entry>
  <entry>
    <title>わるいやつら(1980)　☆</title>
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    <issued>2012-05-06T15:41:00+09:00</issued>
    <modified>2012-05-11T10:36:05+09:00</modified>
    <created>2012-05-06T15:41:14+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201205/06/81/f0009381_1540564.jpg" alt="_f0009381_1540564.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="324" width="227" />監督：野村芳太郎<br />
原作：松本清張<br />
脚本：井手雅人<br />
撮影：川又昂<br />
音楽：芥川也寸志<br />
<br />
出演：<br />
片岡孝夫　（戸谷信一）<br />
松坂慶子　（デザイナー・槙原隆子）<br />
藤真利子　（家具屋の妻・横武たつ子）<br />
梶芽衣子　（料亭のカミさん・藤島チセ）<br />
宮下順子　（看護婦長・寺島トヨ）<br />
藤田まこと　（会計士・下見沢）<br />
<br />
　　　　　×　　　×　　　×<br />
<br />
ほんとにみんな悪い奴らばっかり・・・・<br />
<br />
一番の問題点は感情移入できる人間がいないってことだろう。<br />
物語は、ある病院の若院長が、美人デザイナーに強い興味を持ち、彼女を手に入れようと多額の援助資金を工面する。しかし、結果的にはその女にはめられて、残ったのは殺人犯として無期懲役の人生。しかし、そのデザイナーも最後は仲間だったはずの男に刺されて死ぬ・・・という、、まさに土曜ワイド劇場そのまんま。<br />
「映画」という印象はきわめて弱い。<br />
<br />
実はこの映画、霧プロダクションとしての最初の作品だったらしい。この製作会社は、松本清張が映画・テレビの企画制作を目的として、映画監督の野村芳太郎らと1978年11月に設立した会社で、松本清張自身も代表取締役に就任している。松本清張作品のなかでは、霧プロ制作･協力の映画の質が高いのはそのためなのだが、本作は・・・・・なんとも言えず面白くない。<br />
一番の問題は、主人公に感情移入しづらいこと。チキンで小心者な親の七光り医者という設定の、人間的な弱さの部分では感情移入できるのだけど、いかんせん好感度がまったくない。おかげでこの人と一緒に物語を体験しようという気持ちになれないんのである。となるとあとはチキンな殺人計画とお金をせしめられるトリックだけだけ・・・・。<br />
これでは見ている人が楽しめない・・・・。<br />
<br />
これ、あとで思ったのだが、主人公をもうちょっと好感度の持てる人、たとえばトム・ハンクスとか、ハリスン・フォードとか、そういうイメージのひとだったら良かったのに・・・。<br />
やってることはひどいことなのだけど、どこか憎めない愛らしさがあり、でも、欲望に負けてチキンな犯罪を続けて言ってしまう・・という感じ。当時だったら・・・、中村雅俊とか村野武範とか・・・。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
名医と言われた父の死後、病院を継いだ２代目院長・戸谷信一（片岡孝夫）だが、病院の経営は悪化し、病院の建物はすでに抵当に入っている状態。会計士・下見沢（藤田まこと）は先代に大学に入れてもらった恩義もあり、信一を持ち上げるようにお守りをしているが内心へきへきしている。<br />
戸谷には３人の愛人（もと愛人も含む）がいた。大きな家具店の妻・横武たつ子（藤真利子）、東京と京都にある料亭を切りまわす藤島チセ（梶芽衣子）、そして看護婦長の寺島トヨ（宮下順子）だった。<br />
そんな戸谷が次に夢中になったのがデザイナーの槙村隆子（松坂慶子）だった。隆子の必要とするお金をなんとかしてあげたいと思うようになった戸谷はお金を工面を始める。<br />
そんなとき横武たつ子の夫が死んでしまう。年の離れた夫は死期を早めるためにたつ子と戸谷は薬としょうしてヒ素を与え続けていたのだ。検死の結果に怯えるたつ子は取り乱してしまう。ヒステリックに騒ぎ立てるたつ子に神経を消耗する戸谷を助けるように嘗ての愛人だった看護婦長の寺島トヨ（宮下順子）が、たつ子にある薬をあたえ始末する。<br />
一方の愛人・チセも夫を疎ましがっており、戸谷はたつ子のときと同じ方法で殺害する。秘密を共有することで弱みを握られてしまった戸谷は、トヨからの精神支配にまいっており、彼女をも、モーテルで絞殺、死体を林の中に投げ捨てた。<br />
戸谷はすべての情熱を隆子に注いだが、下見沢が戸谷の預金を下して行方をくらませた。やがて事件も明るみにでて戸谷は無期懲役の刑を受ける。<br />
やがて戸谷の裁判が決心し、網走におくられることになる。青函海峡をわたる船の上で、隆子がファッション・ショーが開かれていたその場で下見沢に刺されたという記事をみる。]]></content>
  </entry>
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    <title>顔(1957)　☆☆☆</title>
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    <issued>2012-04-21T20:41:00+09:00</issued>
    <modified>2012-04-21T20:48:57+09:00</modified>
    <created>2012-04-21T20:41:21+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201204/21/81/f0009381_20412420.jpg" alt="_f0009381_20412420.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="342" width="227" />監督：大曾根辰保<br />
原作：松本清張<br />
脚本：井手雅人／瀬川昌治<br />
撮影：石本秀雄<br />
音楽：黛敏郎<br />
<br />
出演：<br />
岡田茉莉子　（水原秋子）<br />
大木実　（目撃者・石岡）<br />
笠智衆　（長谷川刑事）<br />
<br />
　　　　　×　　　×　　　×<br />
<br />
岡田茉莉子のアゴかとんがってる！？？<br />
<br />
後にアンパンマン顔になる岡田茉莉子だが、このころはアゴの下の脂肪がほとんどなくかなりすっきりとした顔立ちに、ぎょろっとした目だけがついている感じ。後の彼女を知る人には考えられないかもしれない、けっこうきれいなのだ。<br />
<br />
ま、それはいい。<br />
この原作は松本清張で、実は映画を見る前に珍しく原作を読んだことがあるお話。しかし見事に全部ひっくりかえしてくれましたね。<br />
原作の主人公は男で、ちょっと特異なニヒルな顔をもつ売れない役者。その役者がすこしづつメジャーになっていくのだけど、メジャーになればなるほど気になる出来事がある。それが数年前に殺した女のこと。<br />
九州の飲み屋で働いた女の子だが、別れようとするとしつこくつきまとってくる。もしかしたらいつのもパターンで妊娠をひけらかしてたかもしれない。そんなこんなでその女を山陰のとある山奥の温泉町かどこかに小旅行と称して誘い出し、殺してしまうのである。ところが、こまったことに、その行きがけの汽車の中で、その女を知っている男に出くわしてしまう。主人公は隣に座っていたのだが知らない振りして外をみてたい。そこで計画をやめればいいもののを、やっぱり殺してしまったので、その時の男が自分の顔を覚えているのではないかと不安になって仕方がない・・・。なにせ、どこか得意な顔で「一度見たら忘れられない顔」と言われているのだから・・・。<br />
彼が銀幕のスタートしてだんだんと名をはせていくと、その特異な顔がゆえに、あの男がどこかで主人公の出ている映画をみて「殺されたあの女の隣にいた男はあいつだ！」と警察に報告するのではないか・・という疑心暗鬼にかられていく。<br />
主人公の男は、いてもたってもいられなくなり、あの男がホントに自分のことを覚えているのか、いないのか確かめずにはいられなくなり、殺された女の親戚だと偽りその男に手紙を書く。もし、その男が自分のことを覚えているようなら殺すしかない。覚えていないなら、安心してスター街道を突き進める。<br />
彼を京都に呼び出した主人公だが、偶然のいたずらて、昼飯をとってるとこにその男がはいってきてこともあろうに相席になってしまう。となりには２人の刑事。まずいっと思ってると、どうやらその男はまったく気づかなかった。結局主人公はそのまんま、手紙のこともうやむやにして映画の仕事についた。<br />
その目撃者は後に最後に主人公のでた映画をみてしまう。正面の顔は覚えていなかった彼だが、映画の一シーンのなかで、ずっと汽車の中からそとの海を見いる斜め向こう向きのシーンをみたとき「あ！！　あのときのあの男だ」と分ってしまう・・・という話。<br />
<br />
正直なところ、この話を読んだ時、これ、主人公を女性でやったほうがいいんじゃないかなあって思った。<br />
別に主人公を殺人犯にしなくても、彼女の恋人か親族のだ彼が犯人で、素性を隠しておかなければならない状況にするとか・・・。<br />
この映画は、その主人公を男を女に置き換え、それに付随する設定を変えてしまってある。<br />
しかし・・・、あんまり変えすぎているので、松本清張のドラマというよりも、メロドラマに近い形になってしまっている。笠智衆が演じる長谷川刑事もかなりやぼったく、やたらとぐずぐずしていて結構いらいらする。総合的にみると、けっして悪い出来ではないが、いまひとつしっくりこない映画であった。。。<br />
<br />
＜映画のあらすじ＞<br />
本作の主人公・水原秋子（岡田茉莉子）はファッションモデルで、恋人はプロ野球選手の江波。<br />
しかし彼女は、その昔無免許の堕胎医師と付き合っていたが、別れ話からもみあいになり、走る列車の中から突き落としてしまう。ところがこの事件が起きる前に、堕胎無免許医と水原秋子がもめてるのを見た男がいた。彼は石岡三郎（大木実）といい、その事件の前に女が被害者ともみあっていたのを見たと警察で証言してしまう。<br />
やがて警察も水原秋子の存在をかぎつけ、モデル会場の控え室で、石岡に一人ずつチェックさせる。石岡は彼女を認識したが、その時は知らない振りをして警察をけむにまき、そのことをネタに秋子を我が物にしようと試みる・・・。<br />
しかし、秋子は「お金が欲しいの、体が欲しいの」と、抱きたいならとっとと抱けば・・という純情さのかけらもない態度をとってしまう。そんな人間性がいやになり、石岡は彼女を抱くことをやめ部屋を出て行く。ナイフを手に、殺意を抱いて石岡を追った秋子だが、その石岡も不運にも交通事故にあい絶命する。<br />
しかし、警察は無免許医殺しは秋子の仕業であることを特定していた。。]]></content>
  </entry>
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    <title>紐(1996)　☆☆</title>
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    <issued>2012-03-10T21:52:00+09:00</issued>
    <modified>2012-03-21T18:53:34+09:00</modified>
    <created>2012-03-10T21:52:47+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201203/10/81/f0009381_21513281.jpg" alt="_f0009381_21513281.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="321" width="227" />演出：大岡進<br />
原作：松本清張<br />
脚本：金子成人<br />
音楽：奥慶一<br />
<br />
出演：<br />
名取裕子　（梅田静代）<br />
内藤剛志　（梅田安太郎）<br />
風間杜夫　（袴田恭三）<br />
<br />
　　　　　×　　　×　　　×<br />
<br />
愛ある絞殺、愛による拘束。<br />
<br />
以前に一度みたことのあるこの話、かなり気になってどうしても見たかったのだがいつも貸し出し中でなかなかレンタルできなかったのですが、やっとこさ見ることが出来ました。映像さえ良ければ☆３つにしたいのだけど、いかんせん絵づくりは弱いのでそれほどまではあげられない感じ。しかし、男女の業がかなり全面に出て、松本清張のなかでもけっこう好きな話の一つです。<br />
願わくは「土曜ワイド劇場」で放映された酒井和歌子主演のものか、浅丘ルリ子主演の「金曜女のドラマスペシャル」で放映されたものが見たかった。おそらくわ足しが以前みたことのあると記憶しているのは土曜ワイド劇場のやつの再放送だと思う。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
小田急線を望む多摩川の河川敷で、岡山県津山市の神主・梅田安太郎（内藤剛志）の他殺体がみつかる。安太郎は、神社の神主ではあったが、事業に失敗し多額な借金のあった。さらに安太郎には２億モノ保険金がかけられていた。警察は暴力団関係者の線で捜査を開始するが、保健会社の調査員・袴田恭三（風間杜夫）は、みうちのモノの犯行ではないかと疑う。鑑識の人に言わせると、絞殺のために首に巻かれた紐に愛があるという。<br />
<br />
私が以前みたのはこのＤＶＤのドラマではない。紐の巻き方の描写がもっとこだわっていた。本作では鑑識の台詞だけで済まされていたのだが、そのドラマでは、安太郎の妻・静子（名取裕子）が安太郎の首にヒモを巻いたあと、紐と肌の間にはさまった髪の毛を一度出してから締める描写があった。あそこをみたかったのになあ・・・残念ながらこのバージョンにはなかった。<br />
しかし、このドラマの素晴らしいところは＜どんでん返し＞だろう。それもエピソードのあっとびっくりどんでん返しではなくメンタルな部分でのどんでん返し。<br />
<br />
近親者から散々借金をして事業につぎ込んだがそれが回収できなくなり多額の借金だけがのこった梅田安太郎。もう最後は自分の命を犠牲にして保険金にたよるしかない。しかし自殺では保険金は下りない。他殺にみせなければならない。なので、安太郎は自分で自分の殺人計画をたて、それを妻の静子に実行させる。<br />
静子は自分が愛されていると思っていた。実際彼女にとってはそうだったのだろう。見栄っ張りで、小心者だが、自分を独占しようとする安太郎の中に愛を感じていた。<br />
しかし、一つの愛のトリックがそこにあった。保健に加入してから数年の年月がたっていた安太郎は、自殺でも保険金はおりたのである。しかも、安太郎はそのことを保健のおばちゃんに確かめて知っていた。にもかかわらず、安太郎は「自殺では保険金はおりないから……」と静子に自分を殺させた。<br />
結果嘱託殺人になり、保険金は下りず、静子は逮捕されることとなった。<br />
<br />
この物語の素敵なところは、この独占欲。たとえ死んでもこの女を独占しておきたい男の業。<br />
これが素敵なのである。実に松本清張なドラマであった。]]></content>
  </entry>
  <entry>
    <title>球形の荒野（1975）　☆</title>
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    <id>http://ssm2438.exblog.jp/17264165/</id>
    <issued>2012-03-03T01:16:00+09:00</issued>
    <modified>2012-03-21T18:54:42+09:00</modified>
    <created>2012-03-03T01:16:30+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201203/03/81/f0009381_116124.jpg" alt="_f0009381_116124.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="314" width="227" />監督：貞永方久<br />
脚本：貞永方久・星川清司<br />
撮影：坂本典隆<br />
音楽：佐藤勝<br />
<br />
出演：<br />
島田陽子　（野上久美子）<br />
竹脇無我　（添田彰一）<br />
芦田伸介　（野上顕一郎）<br />
乙羽信子　（野上孝子）<br />
山形勲　（滝良精）<br />
岡田英次　（村尾芳正）<br />
藤岡琢也　（伊東忠介）<br />
笠智衆　（福竜寺住職）<br />
大滝秀治　（岡野）<br />
<br />
　　　　　×　　　×　　　×<br />
<br />
すごいぞオレ、大人になってる！！<br />
<br />
二十歳のころこれを見て、ちっとも面白くなかったのに、いまみたら面白い。<br />
ただ、いただけないところはかなりあるので、若い頃の価値観はそれはそれで正しいと思う。<br />
<br />
最後のシーンの音楽と撮り方がかなりぼろぼろなので、できれば他のモノもみてみたい。<br />
しかし、前半の盛り上げ方は非常に面白い。おそらく、原作を読んだらわくわくするのではないだろうか。<br />
もう一度作り直して欲しい素材ですね。映画的には構成で失敗してて音楽でも失敗してて、本来一本の映画としてみると☆ゼロで充分なのだけど、それでも「原作の心理描写恐ろしくおもしろいはず！」って思わせてくれるので☆ひとつおまけ。<br />
<br />
<br />
まず、なぜ面白くなかったのか？＞殺人がなかなか起きない！<br />
<br />
この映画の失敗は、ひとことでいって構成の失敗だろう。松本清張ものなら、まず物語の初めに誰かの死体が発見されてから、その謎解きに流れるのが普通だが、この映画ではその殺人が起きない。なのでなにをモチベーションに物語を見て言ったら良いのか予測が出来ない。与えられる情報を延々つみかさねていくドラマなので、見ている側はひたすら受身になってしまう。思えばサスペンスもので、最初に死体が発見されれば否が応でも「その犯人は誰だ？」って興味をもってみてしまう。それが物語りを見続けるモチベーションになるということなのだろう。<br />
しかし、この映画ではそれがない。その代わりに、既に死んだはずの父と同じ書体を主人公の久美子が発見するところからなぞが展開する。この展開は悪くないし、さらに説得力もあった。<br />
父が好きだったという仏閣を回る久美子。その台帳に父と同じ書体の名前をみつける。普通は、そんな父親の書いた字だからってすぐそれが判るわけがない！と思うのだけどそこは松本清張、ぬかりがない。久美子とその父は、中国の○○という人の字をもとに書の練習をしていたので、その書体を見るとびびっときたのである。もしかしたら父がいきているのかもしれない・・・。その疑念がわいたところから、物語は転がり始める。<br />
ところが、父がいきていたからといって何が問題なのか・・？？というところが分からないまま物語が語られるので見ている観客としてはやはり心がちゅうぶりのままなのだ。<br />
<br />
しかし見ていると、これは殺人事件が起きるようなサスペンスではなく、親子のドラマの話だったと気づいてくる。ただ、これも、この映画でそうしているだけであって、もしかしたら原作はきちんとサスペンスしながらそれをかたっているのかもしれない。ま、どちらにしても捕らえづらい映画ではあった。<br />
<br />
画面はまずまず良い。特に前半の画面はいいのである。<br />
だめなのは最後の親子が対面するところだけで・・・、もっともそこで一番感動させなければいけないところで、だっさい音楽延々ながされるので興ざめするのだけど、でも、物語はとてもいい。ホントに別の音楽監督と作曲家がこの映画にからんでいたらかなり傑作になったと思う。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
昭和１９年、日本の敗戦がのうこうとなっていたある日、スイスで戦争終結のための根回しをしていた外交官・野上顕一郎が死んだ。<br />
それから16年後、野上の娘・久美子（島田陽子）が、父との思い出の場所、奈良・唐招提寺を訪れた時、その芳名帳に父に似た筆跡の「田上孝一」という名前を目にする。そして別の寺でも同じ筆跡をみた。その翌日、婚約者の添田彰一（竹脇無我）と合流した久美子は、再びその筆跡を確かめるために、昨日まわった寺を訪れるのだが、田上孝一の名前があったページだけが破かれている。<br />
父、野上顕一郎は生きているのかもしれない・・・、添田は野上の過去の人間関係を調べてみる。<br />
<br />
第二次大戦末期、サイパンが陥落した頃、日本の敗北は覆しようのないものになっていた。そんななか日本の内部では無謀にも本土決戦・民族総玉砕をめざし勢力と、余力を残した降伏の道を模索し勢力に分かれていた。日本をぼろぼろの敗戦へと導かないために、野上顕一郎は死亡したことにして身を隠し、早期降伏の段取りを模索していたのである。しかし、軍部にとって彼等の行為は売国奴であった。<br />
やがて戦争は終結。１６年の時が経ち、フランス国籍を入手した野上（芦田伸介）は日本を訪れた。そして懐かしい風景を回る位置に芳名帳に記帳してしまったのである。やがて、野上や、その仲間をを許せない伊東（藤岡琢也）は野上の同僚だった門田を殺した。しかし、その伊東もまた、闇のちからによって葬られる。<br />
日本滞在の最後の日、野上は昔久美子といった海岸にきていた。そのころ歌った「ななつのこ」の唄をきちずさむ野上。ふりむくとそこには久美子が立っていた。<br />
<br />
<br />
殺人事件ベースの話だとおもっていたらなかなかそういう方向で物語が展開せず、このドラマをどうとらえたらいいのか分らない状態に陥る。思念で野上をを追う伊東という男が、野上の同僚を殺すが、その伊東という男も、組織のものによって殺される。殺人事件はこのふたつだけで、警察が動いて謎解きに発展することもない。<br />
おとーちゃん失踪の影にはとてつもない人脈のうねりがあったのだよってことだけは分るのだが、それと父と娘の再会の話とがうまくリンクしないまま物語が展開するので、全体的にみるととらえどころの無い作品になっているのは否めない。ムードはいいのだが、まとめからは弱かった。。。<br />
しかし・・・、原作は相当おもしろそうである。ちょっと古本を買って読んでみようという気になる。<br />
<br />
　　　　　　　＊　　　　　　　　＊　　　　　　　　＊<br />
<br />
原作読んでみての感想。<br />
原作おもしろい。なんであの燃える話がこんなにまで糞になるんだ。とにかく構成がひどすぎる。<br />
原作では、主人公たちが死んだはずの野上賢一郎と同じ筆跡の文字をみたことから疑問が膨張していき、それを追うかたちで読み進めたい衝動にどんどん駆られていく。そして最初の殺人事件。<br />
しかし、殺されるのはこの映画で野上の殺害を企てて言た伊東という男。ここで物語のスケールが全然違う。映画では野上を許せんとおもっていた伊東を脅威として描かれていたが、原作ではそんな伊東が邪魔であるとおもったさらに大きな存在がこれを殺してしまう。そしてそのさらに大きな存在を暴いていくことがこの物語の面白さになっているのだが・・・。<br />
<br />
申し訳ないけどこの監督さんは才能なさ過ぎ！<br />
ヒドイ！]]></content>
  </entry>
  <entry>
    <title>黒い画集　あるサラリーマンの証言(1960)　☆</title>
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    <issued>2012-01-24T22:40:00+09:00</issued>
    <modified>2012-02-04T17:36:34+09:00</modified>
    <created>2012-01-24T22:40:58+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201201/24/81/f0009381_22375144.jpg" alt="_f0009381_22375144.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="320" width="227" />監督：堀川弘通<br />
原作：松本清張<br />
脚本：橋本忍<br />
撮影：中井朝一<br />
音楽：池野成<br />
<br />
出演：<br />
小林桂樹　（石野貞一郎）<br />
原知佐子　（梅谷千恵子）<br />
<br />
　　　　　　　＊　　　　　　　　＊　　　　　　　　＊<br />
<br />
美しいものがない松本清張作品なんて・・・<br />
<br />
１９６０年のキネマ旬報ベストテン邦画部門２位の作品である。<br />
しかし・・・、これはサスペンスというより不条理モノのジャンルだね。技術的にはまったく素晴らしい出来だとは思うが、不条理ものの大嫌いは私は、☆ひとつしかあげない。私にはまったく面白くないのである。<br />
<br />
要するに、物語がなんのために転がされているのは、ワケが解らない。他の松本清張作品というのは、卑屈な圧迫感の中に「美しいもの」がある。どろどろしたサスペンスのなかで、その純粋さが輝くのである。だからこそ、物語が陰惨なイメージだけでなく、ある種の輝きをもってその受け手に伝わるものだ。<br />
しかし、この映画は、技術的にはかなり精度の高いものだと思うが、「美しいもの」がないので、ただただ物語を不条理にこねくり回しだけでおわってしまったという印象だ。もっとも、こねくっただけの話が好きな人には、とってもいい映画かもしれないが、少なくとも私はその一人ではない。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
きわめて普通のまじめなサラリーマン・石野貞一郎（小林桂樹）は、同じ課の事務員・梅谷千恵子（原知佐子）と新大久保の彼女のアパートの一室で情事を愉しんでいた。その帰り道、近所の杉山さんと鉢合わせする。軽く挨拶をしてしまったが、そのことが発端になる不倫がばれないかと不安になり、なかったことにする。その杉山が、とある殺人事件の容疑者として逮捕されてしまう。彼は、夜の９時半ごろ、新大久保で石野貞一郎に会ったと証言する。しかし、貞一郎は不倫の事実を暴かれたくない一心で、「会った事実はない、そのころ渋谷の映画館で映画を見ていた」証言してしまう。杉山の「どうして嘘を言うのですか」という絶叫を聞き流すしかなかった。<br />
やがて、千恵子も部長の甥の小松と結婚することになる。貞一郎はすべてを清算する機会だと考えた。しかし、智恵子は同じアパートの学生・松崎と肉体関係をもつようになっていた。柄の悪い連中に借金をしていた松崎は石野と彼女の間柄をタネに脅迫する。石野は三万円で手をうつことにした。約束の日、約束の時間には間があるので、映画を見てそのあと、松崎のアパートへ行ったが、そこには松崎の死体があった。逮捕された石野は、自分の無実を晴らすために、あの夜、杉山に会ったことから話し始める。杉山も釈放された。石野も釈放された。しかし、彼は彼が護ろうとしたもの総て失ってしまった。]]></content>
  </entry>
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    <title>事故／国道20号線殺人トリック（1982）　☆☆</title>
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    <issued>2012-01-24T01:08:00+09:00</issued>
    <modified>2012-01-24T16:42:12+09:00</modified>
    <created>2012-01-24T01:08:28+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201201/24/81/f0009381_173225.jpg" alt="_f0009381_173225.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="319" width="227" />監督： 富本壮吉<br />
原作： 松本清張<br />
脚本： 猪又憲吾<br />
撮影：浅井宏彦<br />
音楽： 津島利章<br />
<br />
出演 ：<br />
松原智恵子　（山西勝子）<br />
山口崇　（興信所所長・田中幸雄）<br />
宮下順子　（フリーの調査員・浜田久子）<br />
植木等　（彩田刑事）<br />
<br />
　　　　　　　＊　　　　　　　　＊　　　　　　　　＊<br />
<br />
東京都杉並区の住宅街のある邸宅に深夜トラックが突っ込む。その数週間後、そのトラックを運転していたドライバーが山梨県のとあるドライブインの崖下で死体となって発見される。同じ頃、ある興信所の女性調査員の死体も川から引き上げられる。山梨県警の彩田刑事（植木等）は同署の管轄で起きた二つの事件を調査することになる。<br />
<br />
テレビ朝日の「土曜ワイド劇場」で放映された２時間ドラマ。<br />
松本清張作品というよりも普通の土曜ワイド劇場でした。<br />
<br />
しかし、相変わらず不倫してる者が、秘密保持のために殺人をするという展開なのだけど、この話はちょっとひねりがきいていた。ただ、主演の山口崇の設定にまじめさがないので、松本清張ものの、真剣な追いつめられ感はない。ただ、土曜ワイド劇場としては、アベレージなさ苦品ではないだろうか。<br />
しかし、きちんと作ればトリッキーなストーリーとして成立しそうな話だったので、ややもったいなかったな。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
東京都杉並区の住宅街に住む小西勝子（松原智恵子）は、夫の浮気調査を田中幸雄（山口崇）が所長をつとめる興信所に依頼する。彼の会社はそれほど大きいわけではなく、社内で調査員を雇っておらず、普段はフリーの調査員に依頼して調査を行っていた。しかし勝子の純粋な美しさに引かれた田中はこの件は自分で調査にあたることにした。<br />
勝子はお嬢様育ちで、夫以外には男を知らなかった。親身になって調査してくれる田中に次第に信頼をよせるようになる。田中も２０年の経験を活かして早々と彼女の夫が明美という女と出来ていることを知る。彼は大酒への出張を言い訳に、彼女と２人で箱根のホテルに宿泊している。<br />
現場をおさえた田中は勝子をホテルまで呼寄せる。<br />
「部屋に踏み込みますか？」という田中だが、気が動転してなにも決断できない勝子は、翌朝２人をそのまま発たせてしまう。しかし、その夜勝子は田中に抱かれたのであった。夫以外では、初めての男だった。<br />
<br />
それからというもの、勝子は田中との情事に溺れていく。田中の事務所の資金繰りが厳しいときくと、お金を工面することもいとわない。勝子にとっては初めての恋愛だった。<br />
しかし、妻の様子に不信感をもった夫が妻の素行調査を依頼する。それがよりにもよって田中の事務所だった。一瞬驚く田中だが、事の次第は本当に偶然だった。最初は断るつもりだったが、よその会社にこの仕事をまわされると、自分と勝子の浮気が調べられる。だったら・・・いっそうのこと。<br />
田中は、自分の事務所で時々仕事を依頼している浜田久子（宮下順子）にこの調査を依頼する。田中は彼女を見くびっていた。しかし、浜田久子は強靭な忍耐力と執着心の持ち主だった。<br />
浜田久子から調査報告を聞くたびに、確実に男の存在を捕らえていることに恐怖を覚える田中。そして勝子の夫が外国に出張中のある夜、一台のトラックが、小西宅に突っ込む。外での逢瀬に不安を感じた田中を、勝子は自宅に呼寄せていたのである。下着姿で玄関に下りてくる田中の目に、そとでたむろする近所の野次馬と浜田久子の顔が見えた。<br />
<br />
・・・・というわけで、２人の不倫を隠蔽するために田中と勝子は、浜田久子とトラック運転手（実は同郷の友人だった）を殺す計画実行していく。<br />
<br />
ここで松本清張の＜女の健気さ＞が本来なら発揮されるところなのだろう。<br />
２人の殺人計画をきかされて、田中を止めようとする勝子だが、<br />
「君はボクのことを愛していなかったんだ。所詮僕らは他人だ」と言われ、傷ついた勝子は、他人ではないことを証明するために、自らも殺人計画に手を染めていく・・という展開でした。<br />
<br />
松原智恵子さん、いやあ、びっくりしました。綺麗です。まるで黒木瞳みたい。物語としては、この人をいかに美しく描くかが総てだったのだけど、その点においてはやっぱりちょっと物足りなかったかな。松本清張のドラマは、愛するがゆえに、あるいは愛されたがゆえに死に行く女をいかに純粋に綺麗に描けるかが総てといっていいので、もうちょっと普通の人妻がなんで殺人にまで手を貸してしまったのか・・という初めて覚えた恋の味感を出して欲しかった。]]></content>
  </entry>
  <entry>
    <title>内海の輪(1971)　☆☆</title>
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    <issued>2012-01-22T05:14:00+09:00</issued>
    <modified>2012-01-29T22:37:35+09:00</modified>
    <created>2012-01-22T05:14:21+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201201/22/81/f0009381_513832.jpg" alt="_f0009381_513832.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="324" width="227" />監督：斎藤耕一<br />
原作：松本清張<br />
脚本：山田信夫／宮内婦貴子<br />
撮影：竹村博<br />
音楽：服部克久<br />
<br />
出演：<br />
岩下志麻　（西田美奈子）<br />
中尾彬　（江村宗三）<br />
三国連太郎　（西田慶太郎）<br />
<br />
　　　　　　　＊　　　　　　　　＊　　　　　　　　＊<br />
<br />
蓬莱峡の撮り方に無理がある。その撮り方では見てる人は誰も納得しないぞ・・・。<br />
<br />
しかしまずい・・・、松本清張のパターンが見えてきてしまった・・・。パターンが見えてくると神通力が失われ来る・・・。<br />
<br />
基本的には『危険な斜面』と同じ構造である。立場のある男が、不義密通をしている間に、女性の側の求めが強くなり、子供が出来てしまい、男は社会的な立場をとるか女を殺すか・・という選択をせまられる。しかし、殺される女は運命をもう悟っていて、「殺されてもいいわよ」って覚悟が出来てるっていうことで感動を呼ぶ・・というパターン。<br />
<br />
パターンが見えすぎているのでちとつらい。<br />
<br />
逆にこの物語で新鮮なところは、女を殺すつもりで蓬莱峡の昇ったが、出来ないままそこを去った男。しかし、高所恐怖症の彼女はそこから転落してしまい死体として発見された。結果として殺してない男が犯人として警察におわれ、身を滅ぼしていく・・という流れ。不憫だ・・・（苦笑）。<br />
<br />
実は、この映画では描かれていないのだが、そこから犯人は誰だったかという犯人探しの展開もある。この物語の場合は、助教授になった江村宗三を愛する女子学生がいて、彼女が江村宗三を愛しているがゆえに行った好意が、犯人が誰であるかというヒントに繋がっていく。<br />
さらに、財産目当てで嫁いだのかどうなのかは不明だが、西田美奈子がと嫁いだ四国松山の呉服の老舗伊予屋の当主慶太郎の、愛の深さもドラマになっている。残念ながらこの部分もこの映画では割愛されてしまっている。<br />
なので、物語は、不倫旅行でた２人が、その旅行の日程を延ばしているうちにどんどんほころびがでてきてしまい、残してきた人たちにバレたり、ばれる可能性におちいったりした結果、殺人を計画してしまう・・というところまで追いつめられる過程の話に終始してしまった。<br />
<br />
<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201201/22/81/f0009381_11282972.jpg" alt="_f0009381_11282972.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="227" width="302" />斎藤耕一の撮り方はすっごく安定しててよかった。さすがに「映画」という画面を提供してくれている。ほんとに最後のクライマックスに至るまでの出来は素晴らしい。<br />
ただ、クライマックスになるはずの蓬莱峡（→）でのやりとりはかなりマヌケに見える。<br />
<br />
下からザイルもなしに適当な高さまで（地上から２０～３０メートルくらい）上がれるところまで上がってきていて、結局ビビって殺人をあきらめて、すべるように下っていく中尾彬。そのあと高さに目がくらんで落ちる岩下志麻の人形。・・・でも、３０メートルかそこらの高さの斜面をずりおちたからといって死ぬかい？って思ってしまう。<br />
一番高いところまで別のルートで行ったことにして、最後の摂政はその頂でやってもらって、「やっぱりボク殺せません。返ります」って返って行く中尾彬、でめまいで落ちる岩下志麻の人形・・ならまだことの成り行きを納得できたのに・・・。<br />
<br />
他にも何回かドラマ化されたこのシーンだけど、どれもこのシーンを説得できる演出にできないままにおわってしまっているので、しいて言うなら、松本清張サスペンスの『内海の輪／大学助教授の不倫の決算・蓬莱峡に消えた死体』のほうがこのシーンの描写もよかったし、物語構成としても全部こみこみで原作の全体構成に近いと思われる。<br />
しかし、岩下志麻の色っぽさはやっぱり見るに足る妖艶さである。<br />
全体のカメラや演出は良いのだがクライマックスが最低なの☆ひとつでもいいかと思ったのだけど、志麻姐さんの色気に免じて☆ひとつおまけ。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
四国松山の呉服の老舗伊予屋の当主慶太郎の西田美奈子（岩下志麻）は２９歳。親子ほどもはなれた西田の家に嫁いだのは財産目当てだろうと地元の人たちはみていた。そんな彼女は、東京３ヶ月に一度反物の買い付けにきていた。しかし彼女には男がいた。大学で考古学を専攻し、まもなく助教授の椅子につく江村宗三（中尾彬）である。<br />
やがて宗三は岡山大学との共同調査のために、瀬戸内海に来ることになる。美奈子は姫路で同窓会があるといって２人の時間を愉しむ。そんな２人の姿を伊予屋の家政婦の政代に見られて西田慶太郎に報告されてしまう。さらに２人は共通の知人である長谷川とばったり伊丹空港で鉢合わせしまい、江村側の人たちにもことの次第が知られそうになる。<br />
既に美奈子は離婚の覚悟をきめていた。西田と分かれて江村宗三の子供を生もう。<br />
しかし宗三の心はそこまでのものではなかった。この不倫が暴露されたら、宗三の輝ける将来も崩れ去るにちがいなかった。しかし、彼女から逃れることも出来そうになかった。宗三は、蓬莱峡にのぼり、事故にみせかけて美奈子を殺そう心に決めた・・・。そして運命の朝が来る・・・。一度は断ったものの、宗三の意図を悟った美奈子は愛した男に殺されるために蓬莱峡に昇っていく。]]></content>
  </entry>
  <entry>
    <title>危険な斜面(2000)　☆☆</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://ssm2438.exblog.jp/17080042/" />
    <id>http://ssm2438.exblog.jp/17080042/</id>
    <issued>2012-01-16T10:22:00+09:00</issued>
    <modified>2012-01-16T12:26:02+09:00</modified>
    <created>2012-01-16T10:22:12+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201201/16/81/f0009381_10204876.jpg" alt="_f0009381_10204876.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="240" width="319" />演出：大岡進<br />
プロデューサー：中川善晴<br />
原作：松本清張<br />
脚本：金子成人<br />
<br />
出演：<br />
田中美佐子　（野崎利江）<br />
風間杜夫　（秋場文作）<br />
大滝秀治　（西島卓平）<br />
袴田吉彦　（沼田仁一）<br />
粟田麗　（木島京子）<br />
<br />
　　　　＊　　　　　　＊　　　　　　＊<br />
<br />
１９８２年の土曜ワイド劇場で放映された『危険な斜面』が見たかった・・・。<br />
<br />
今回私がみたのは、２０００年に制作されたＴＢＳが制作した松本清張傑作選のなかのひとつ。過去にも何回か制作されていて、８２年に土曜ワイド劇場（テレビ朝日）で、９０年に火曜サスペンス劇場（日テレ）で制作されている。８０年代の土曜ワイド劇場のレベルは恐ろしく高く、絵作りの基本がしっかり出来ていた。<br />
あの頃の２時間ドラマにくらべると、さすがに２０００年に制作されたこのドラマは画面的に完全にテレビ仕様。このころになると、テレビの現場の人ばかりなので、まともに映画として画面が作れる人がいなくなっているのだろう。というよりも、その違い（カメラ位置がもたらす画面の違い、レンズの違いがもたらす画面の意味‥など）すら彼らは理解していないのだろう。絵作りの劣化が急速にすすんでいる現状は嘆かわしいばかりだ・・・。<br />
しかし、撮影は最低でもドラマはしっかりしている。<br />
松本清張の精神的な追いつめ方は素晴らしいの一言に尽きる。<br />
<br />
<br />
物語はこのようにはじまる。<br />
ある夏の日、山口県の山中で白骨死体が見つかった。歯形の調査や所持品から、遺体は半年前に失踪した野崎利江(田中美佐子)と判明。彼女は西島グループの会長・西島卓平(大滝秀治)の愛人であり、捜索願はその西島が出したものだった。数年前から利江は西島の愛人になり、西麻布に豪邸を与えられ、週に一度情事をかさねていた。山口県警からきた２人の刑事は、そのあたりの事情を詳しくしらべていった。<br />
<br />
見ている人は、この西島卓平が犯人ではないか・・？と最初に思うところだ。一応私もかんぐってみた。しかしどうやらこの男ではないことが最初の１０分くらいのところで判って来る。<br />
刑事と西島の会話のなかで、西麻布の一軒家を用意し彼女を招いたころの話をしていたときに西島がこのような台詞をはく。<br />
<br />
「彼女はここが気にいっとった。<br />
　旧い家なんだがね・・・、<br />
　隣を気にしなくていいから落ち着くわ・・と言っとったよ」<br />
<br />
この一言で、一気に物語の終着点を予感させてしまった。<br />
そこには昔に、誰かと性交渉があったことがにおわされており、おそらくその人物が愛憎の果てに彼女を殺すしかなかったのではないか・・という想像がうまれる。物語は見事にその流れにそって展開されていく。<br />
<br />
物語を構築する時に重要なのは、そうなるにせよ、ならないにせよ、漠然とした方向性を見ている人に提示しておくことが重要になってくる。見ている人は方向性が見えないまま、ドラマを見せられると飽きてきてしまう。「もしかしたら、こうなるのかな？」という感じるか感じないかくらいのヒントを提示しておけば、とりあえずそを求心力として見てもらえるのである。<br />
その昔ＴＢＳで人気を博した鎌田敏夫脚本の『男女７人夏物語』の１話を見ると、誰が誰とひっつくのかな・・というヒントは、そこで既に提示されているのである。<br />
<br />
犯人と思しき人物は、西島機械に勤める秋場文作(風間杜夫)という男だった。彼は１０年前、池袋でホステスをしていた利江と知り合い交際していた。しかし、秋場には既に結婚する相手がきまっており、利江もその時は静かに身を引いた。その２人が再開したのは西島グループの創立６０周年を起点するパーティーの会場だった。２人の関係は再び始まった。それからというもの、ほとんどリストラ寸前の立場だった秋場は、会社に残されることが決定され、西島グループの中核である西島電気に転属となった。利江が会長の愛人であることから、秋場への便宜をはたらいてくれたのだった。<br />
秋場は利江を愛しいと思う反面、不安でならなかった。利江は自分を純粋に求めてくれているが、会長と自分以外にもまだ男の影を感じることがあったのだ。<br />
<br />
この後の展開は、松本清張ものではよくある展開で、妻と離婚し自分と再婚することをもとめてくるようになる利江が、重たくなり、追いつめられた秋場は利江を殺ししかなくなる・・というもの。<br />
<br />
その殺人にいたる謎解き部分は、刑事が担当するのではなく、利江のもう一人の愛人、沼田仁一(袴田吉彦）が調べていくという展開。<br />
警察は、利江の愛人がおそらく犯人だろうと捜査をはじめている。このままでは自分が犯人になってしまうと危機感を覚えた沼田は友人に相談、もう一人いるはずの愛人の男を捜し始める。ある夜ベッドで彼女を抱いていると、彼女は「吉野さん」と間違えて口にしてしまったという。<br />
やがてその吉野というのは秋場の旧姓であることが判明、西村京太郎的な殺人事件当日のアリバイくずしの推理がはじまる。]]></content>
  </entry>
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    <title>小さな旅館（1981）　☆☆☆☆</title>
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    <id>http://ssm2438.exblog.jp/16985833/</id>
    <issued>2011-12-23T21:57:00+09:00</issued>
    <modified>2012-01-30T12:40:49+09:00</modified>
    <created>2011-12-23T21:57:10+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201112/24/81/f0009381_11164739.jpg" alt="_f0009381_11164739.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="227" width="341" />監督：齋藤武市<br />
原作：松本清張<br />
脚本：猪又憲吾<br />
撮影：相原義晴<br />
音楽：菅野光亮<br />
<br />
主演：<br />
坂口良子　（森田敦子）<br />
田村高廣　（父・修平）<br />
目黒祐樹　（夫・順治）<br />
森田健作　（北原刑事）<br />
<br />
　　　　＊　　　　　＊　　　　　＊<br />
<br />
城ケ崎より愛をこめて。<br />
<br />
映像に作り手になる人は、子供のころから自分も作り手として映画やアニメをみているものだ。しかしそのころはまだ、情報をインプットしてるにすぎない。ところがあるとき、自分がホントに作る側になって、いろいろ経験してから出会う作品の中に、「これは・・・・！　これって自分が作りたいものだ！」と思うものに出会う時がある。ある人にとっては、再び見返してみた『ウルトラマン』かもしれないし『怪奇大作戦』かもしれない。あるいは普段はなにげなく見過ごしていた『水戸黄門』かもしれないし、あるいはその時はやっていたトレンディドラマかもしれない。<br />
私の場合はこの『小さな旅館』だった。<br />
<br />
父が犯人だとしって、埼玉県の東松山まで追ってきた坂口良子が、父を橋の上で会うシーン。ここからの一連の画面構成は、芝居付け、それを撮るカメラのポジション。駆け出した坂口良子を延々と撮る望遠。階層のはめ込み方。手前になめるものと入れ方やそのコントラス。音楽の入れ方、電話などの効果音の入れ方・・・、なにから何まで刺激的だった。この後半のシーンだけは何回みたことか・・・。<br />
それが松本清張の物語として作られ、大好きな坂口良子主演で撮られた。<br />
この画面に出会えたことはほんとに幸運だった。私が二十歳のころの話である。<br />
<br />
いつか再放送をしないものか期待をかけていたら、昼の時間に今一度再放送することになった。当時、２時間ドラマをＶＨＳで撮って、仕事から帰ってみていたものです。今の２時間ドラマはもあのころの感動もなくなり見るにたえないものばかりになってしまいましたが、当時の２時間ドラマはすごかった。テレ朝では土曜ワイド劇場。日テレでは火曜サスペンス劇場と、ほとんどそのへん転がってる映画以上にしっかししてるものが出来ていた。８０年代の２時間ドラマの再放送してほしいものです。<br />
<br />
<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201112/23/81/f0009381_2282541.jpg" alt="_f0009381_2282541.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="364" width="260" />当時の私が、このドラマをみる本当のモチベーションは坂口良子だった。１９５５年生まれの彼女がこのドラマの撮影をしていたころは・・・・・２６歳だろう。若くて、そろそろ女優としてはあぶらののってくるころだ。当時は彼女のでる２時間ドラマはけっこう録画していた。それが私に幸運を運んでくれた。<br />
<br />
そして、その相手役のオヤジが田村高廣だったというのも、嬉しいことだった。品のいい６０オヤジを演じた彼は、そのむかし増村保造の『清作の妻』で清作を演じていた。自分がしらないうちに、のちのち自分のなかで大事になるものがそこに共存していたことも嬉しい偶然だ。<br />
森田健作もいい配役だった。当時の「Ｍｒ.青春」といえば森田健作だったが、『砂の器』で丹波哲郎と一緒に捜査する若手刑事として爽やかに登場していた。この物語の森田健作の役は原作にはなかったのだが、敦子のことを昔から想い焦がれていた人として描かれ、旦那と父親が居なくなったあとの敦子はこの人と上手くいくのだろうなというポジティブな予感をも残してくれた。<br />
<br />
そしてこの物語が自分の胸からはなれなかったのは、そのロケーションだろう。私が始めて東京にきて住み始めた街は西武池袋線の南長崎。そしてその隣の駅が江古田。このドラマの舞台になっている駅だった。このドラマを見始めたときは、おお、あの駅だ！ってそれだけで感動したものだが、しかし、その江古田という地域が、このドラマでは重要な意味をもってくる。その地域の一部が特殊な泥炭層という土の上にできていて、土の分析から犯行が行われた場所を特定していく展開になるのは、資料を調べることの大事さを教えてくれた。<br />
<br />
この物語は松本清張の短編で、４０歳の大台を越えてからこの小説をよんでみ。はっきりいってあまり面白くなかった（苦笑）。しかし、ドラマというのは、物語の基本設定がしっかりしていて、でも多少おもしろくないくらいのほうが不思議と出来上がりがよくなるものでだ。この物語はまさにそんな感じ。テレビのスタッフの力量に感謝、感謝。これほど的確に小説→２時間ドラマにモディファイドした作品はそうないだろう。<br />
一番もりあがる、シーンは、一番初めにみた、橋の上で、坂口良子に順治の殺人を告白する田村高廣からの一連のシーンだが、実はここは原作にはなく、テレビスタッフが入れ込んだものだった。泣かせどころは、原作の行間をおそろしいまでに適切に盛り上げてくれた。場所に使われたのは、埼玉県東松山の八幡橋だと思われる。ここは時代劇のロケでよく使われる木製の橋がいくつかあるのだが、きっとスタッフの人が「あそこにしよう！」って決めたのだと思う。脚本家や監督の力だった。<br />
<br />
だいたい松本清張のドラマというのは、あまりにしっかりとドラマをつくってあって、あまり泣けるということはないものだが、このドラマは泣けた。ドラマ作りをするのなら、こういう仕事をしたい、こういう演出をしたい！と初めて強くおもわせてくれた作品だった。<br />
残念ながら、このドラマはＤＶＤにもＶＨＳにもなっていないので、このページに書くのは長年はばかっていたのだが、このさい書いておこうと思った。<center><img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201112/23/81/f0009381_21561479.jpg" alt="_f0009381_21561479.jpg" class="IMAGE_MID" height="227" width="340" /></center><br />
＜あらすじ＞<br />
山歩きをするような格好の怪しい男が商社から出てきたある男をつけていく。その男は西武池袋線の江古田でおりて女と合流すると、近くの小さな旅館に入っていった。その男の名前は森田順治（目黒祐樹）、そして、順治をつけてきたのは、彼の義父・森田修平（田村高廣）だった。<br />
大学教授の森田修平には、敦子（坂口良子）という娘がいた。早くに妻をなくし、男で一つで育てた愛娘を育てた。孫もできた。しかし順治は徐々に横暴な態度をとるようになった。いつも帰りが遅く、調べてみれば女がいた。自分の家に養子として入ったのも、森田の家の財産が目当てだったことが判って来る。<br />
<br />
翌日の食卓で、順治を顔を合わさずぼとと言う修平。箸をとめる順治。<br />
「順治君、今日も遅いのかね・・・」<br />
「・・・・・・」<br />
「・・・・・・」<br />
「僕の帰りが遅いとお父さんになにか迷惑がかかりますか？」<br />
食事を途中でやめた順治が玄関に向かうと敦子もおっていく。いつもの靴は用意してあるがその時は「今日は黒いほうだ」といい、その靴が磨かれてなければその場で磨かせる。急いでいるので靴墨をつけずに磨こうとすると「靴墨！　いったいいつになったら一人前のの女房になれるんだ」と、奥で食事をしている修平に聞こえるように言う順治。<br />
<br />
修平にとっても、順治にとってもいかに居心地の悪い家なのかはすぐ判る。そんなストレスを表面化しないようにしながらなんとかこの家のものたちはやりすごしていた。そんな状況下で修平は、親から受け継いだ土地の半分を売り、７５００万で順治と女が不倫をする小さな旅館を買い受け、順治の殺害計画を実行に移していく。その旅館には椿の花がさいていた。<br />
<br />
この原作が書かれたのは１９６１年のことで、実は私もこの年には生まれていない。まだ、ホテルというのはめずらしく、連れ込み旅館が当たり前の時代だったのだろう。すがに１９８０年代に旅館というのは不自然ではあるが、このドラマ化にあたっては年代を正確に設定することはせず、ホテルではなく旅館で物語を構成している。そこには、旅館でなければ成立しなかった段取りがあったからだろう。<br />
<br />
前もって女性の声で録音しておいた音声で、順治と女を殺すべき部屋に誘導すると、ふすまの向こうから顔を見せずオレンジジュースのサービスをする。旅館のシステムが変わったことにしばし戸惑うふたりだが、差し出されたジュースを飲んだ２人は、泡をふいて倒れる。青酸カリが混入されていた。修平は、満員表示で他の客を旅館内にいれることなく、その部屋の畳をはがし、床をホリ、２人の遺体を埋めた。<br />
<br />
やがて相模湖で順治のコートが発見され、敦子が呼び出されて行き、それが順治のものであることを確認する。「自殺ですか」と問う敦子に対して北原刑事（森田健作）は、素人目にはそう見えるかもしれないが、相ではないという。入水自殺をする人でも、最後まで凍えるのはいやらしく、コートは脱がないそうだ。そしてそのコートから低炭層の土と椿の花びらがみつかる。<br />
泥炭層の土があるのは、東京の江古田付近だけで、さらに椿があるところを探し始める刑事たち・・・。<br />
このままでは、見つかるのはすぐだと判断した修平は、財産の土地の名義を敦子に変えて、今日は拓本をさがしてに埼玉県の東松山にいってみる・・と言い残し出て行った。<br />
<br />
やがて逮捕礼状をもった北原刑事たちが、敦子をたずねてくる。<br />
「父は、図書館で調べ物をするといって・・」と嘘をつき、子供を近所におばちゃんにあずけ、東松山に向かう敦子・・・・。<br />
<center><img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201112/23/81/f0009381_21564185.jpg" alt="_f0009381_21564185.jpg" class="IMAGE_MID" height="227" width="302" /></center><br />
それから１５年たらずくらいして、『星海の紋章』というアニメで、コンテを何本か描いたのだが、その打ち上げでスタッフの皆さんと伊豆半島にいくことになった。そのコースのひとつに龍ヶ崎がはいっていた。<br />
城ヶ崎は、この『小さな旅館』の最後で、修平が断崖から飛び降りて自殺したところだった。<br />
私の演出道の原点である。どうしてもここは見ておきたいという場所だった。その場所で絵葉書を買い、当時の想いを書き、好きだった女性にその場所から送った。<br />
<br />
ロマンチストな西澤であった。。。]]></content>
  </entry>
  <entry>
    <title>馬を売る女（1982）　☆☆☆</title>
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    <id>http://ssm2438.exblog.jp/16984146/</id>
    <issued>2011-12-23T13:24:00+09:00</issued>
    <modified>2011-12-23T13:45:36+09:00</modified>
    <created>2011-12-23T13:24:59+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201112/23/81/f0009381_13223822.jpg" alt="_f0009381_13223822.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="322" width="227" />監督：井上昭<br />
原作・松本清張<br />
脚本：国弘威雄<br />
音楽：小六禮次郎<br />
撮影：原秀夫<br />
美術：川崎軍二<br />
<br />
出演：<br />
星野花江：風吹ジュン<br />
八田英吉：泉谷しげる<br />
<br />
　　　　　　　＊　　　　　　　　＊　　　　　　　　＊<br />
<br />
松本清張サスペンス 傑作選[大映テレビ・TBS編] をごそっと買ったなかにはいっていた一本。制作には、大映テレビとともに霧プロダクション（１９８４年に松本清張が野村芳太郎らとともに設立した会社で、松本清張も代表取締役に就任している）が絡んでいるので、作品の質もきわめてしっかりしている。<br />
松本清張作品というのは、物語があまりにしっかりしすぎていて、技量のない作り手が、曲や広告代理店のプロデューサーの言いなりになってしまうと、マトモな作品にならない。<br />
私は増村保造のファンで、原作も読んだことがあり、その事件の舞台となった善福寺公園もしっているので、どうしても『黒い福音』がみたくて、これを購入すたのだけど、一番当たりだったのがこの『馬を売る女』だった。<br />
この作品は松本清張のなかの短編を、大映スタッフがモディファイドした作品なれど、近年巷にあふれる松本清張原作のテレビドラマや映画よりははるかに出来が良い。<br />
<br />
本作の監督の井上昭は大映時代に溝口健二、森一生、吉村公三郎らについて仕事を覚えた。この映画でも、きわめて妥当なレイアウトが、今となっては貴重である。今の日本映画の何も考えてない糞レイアウトを見ていると、このころのあたりまえだった画面が崇高にみえてしまう。<br />
撮影監督は原秀夫。東映の特撮ものなどの撮影監督だったのだが、テレビの普通のドラマの撮影監督をするようになっている。彼が富田靖子主演の『アイコ十六歳』を撮ってくれたのは幸せなことだ。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
星野花江（風吹ジュン）は、恋愛神経がほとんど機能してない３０半ばの独身女性。とある会社の社長秘書をしているのだが、無駄口をきくことはなく、与えられた仕事を無機質に黙々とこなしていくだけの女だった。しかし、彼女にはひそかな営みがあった。<br />
競馬の予想である。堅物で賭け事などはまったくしないように見えるの彼女だが、彼女の競馬予想は当たった。どこからかその噂をききつけた男達が、彼女から情報を買うようになっていた。彼女のノートには、彼女から情報を買うことを契約した男達のリストがずらりと並んでいて、彼らから月ぎめで入金されていたのだ。質素に思割れた彼女は、実は大金持ちではないにしろ、かなりの貯蓄をもっていた。<br />
しかし、あるときから、その予想があたらなくなる・・・。<br />
<br />
星野花江が秘書をつとめる社長・米村重一郎は馬主だった。会社の電話で馬主仲間と競走馬の情報を交換することもあった。あの馬は病み上がりだから勝てないとか、あの馬は足に故障をかかえているから勝てないとか・・。花江はそんな電話をこっそり盗み聞きし、その情報をリストの男達に売っていたのだ。しかし、そのことに気づいた米村は、彼の会社の孫請け会社の八田英吉（泉谷しげる）に調査を依頼する。八田の提案で、米村はニセの競走馬情報を流すよう手配した。<br />
<br />
競馬予想が不振に陥った星野花江は、気落ちしているように見えた。自分が破滅させた女に少なからず興味をおぼえた八田英吉は江戸川区まで花江を尾行し、いつしか２人は気軽な話すようになっていた。八田は、はっとしない男だったが、花江にとっては初めて自分を求めてくれる「男」だった。生まれてこのかた男に求められたことのなかった花江にとってそれは、初めてのトキメキだった。<br />
自分の工場の資金繰りが厳しい八田は、彼女の貯めた金を大量に借り始めた。それすらも花江にとっては喜びだった。しかし、八田への貸金が累積し、生活設計が狂ったことに気づき、花江は自分がバランスをくずしていることに気づく。返済を先延ばしする八田に対して、花江の請求は徐々に厳しくなっていたった・・・。<br />
<br />
<br />
風吹ジュンは可愛すぎるうううううううううううううううう！！<br />
１９５２年生まれの彼女は、このドラマが公開された時には３０歳だったが（撮影されたときはもしかしたら最後の２０代だったかもしれない）、あまりにも可愛すぎる。こんな女がいたら、それはどれだけ部長面をいつもしてるからといって、男に相手されないわけはない。そういう意味ではやや理解しがたい主役設定だったが、しかし、可愛い人のほうがみていて楽しいのでそれはよしとしよう。<br />
そんな風吹ジュンが、今まで男と恋愛したことがない女を演じている。そして一気にはじめての恋愛が怒涛のようにおしよせてくる。いままで感情らしいものすらなかった彼女が、八田といるだけで、幸せに感じ始める。「もう一人じゃないんだ」という安心感に一気に溺れていく。そんなはじめての体験群が彼女の平常心に異変を生じさせてしまった。<br />
ただ、これ以前にＴＢＳに東芝日曜劇場（１時間枠）で放送されていて、その時は倍賞千恵子が演じていた。おそらくこちらのほうが、原作には近いイメージだっただろう。<br />
<br />
最終的には彼女が八田に殺されて終わるのだが、彼女が八田に貸していたお金には、担保などの起債もなにもなく、借用書としては意味のないことがわかる。彼女は、八田に貸したお金は、戻ってこないかもしれないということは理解しており、それでもいいと思って貸していたのである。<br />
そのことを知った八田は最後、彼女の部屋でなきつずれるのだった・・・。<br />
<br />
<br />
ちなみにこのボックスに入っていた以下ラインナップは以下の通り。<br />
<br />
『黒い福音』　神父の疑惑 スチュワーデス殺し<br />
現実に起きた未解決のスチュワーデス殺人事件に松本清張が推理と解決を提示した問題作を映像化!<br />
原作:松本清張/脚本:新藤兼人/監督:増村保造/出演:宇津井 健、三浦友和、片平なぎさ、五月みどり、杉浦直樹<br />
[本編]122min.(1984年11月26日TBS系にて放映)<br />
<br />
『内海の輪』　大学助教授の不倫の決算 蓬莱峡に消えた死体<br />
教授昇進を控えた新進気鋭の考古学助教授邪魔になった愛人を断崖から突き落として殺害するが…<br />
原作:松本清張/脚本:中島丈博/監督:井上 昭/出演:滝田 栄、岡 まゆみ、井川比佐志、宇津宮雅代<br />
[本編]94min.+[映像特典]ハイライト(1982年4月17日TBS系「ザ・サスペンス」にて放映)<br />
<br />
『馬を売る女』　お願い!もう一度だけ好きだといって・・・・<br />
馬主の社長のもとに集る情報を商売にしていた秘書家族も友人もいない女は愛人に金を貢ぎ続けるが…<br />
原作:松本清張/脚本:国弘威雄/監督:井上 昭/出演:風吹ジュン、松本留美、仲谷 昇、高橋昌也、泉谷しげる<br />
[本編]94min.+[映像特典]ハイライト(1982年10月23日TBS系「ザ・サスペンス」にて放映)<br />
<br />
『共犯者』 　男二人をお手玉したカワユイ女ともだち<br />
銀行を襲撃して奪った金で商売を始め成功した男疑心暗鬼からかつての共犯者の監視を開始するが…<br />
原作:松本清張/脚本:中島丈博/監督:井上芳夫/出演:平 幹二朗、春川ますみ、畑中葉子、あき竹城、片桐夕子、尾藤イサオ<br />
[本編]94min.+[映像特典]ハイライト(1983年3月5日TBS系「ザ・サスペンス」系にて放映) ]]></content>
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  <entry>
    <title>ゼロの焦点(2009)　☆☆</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://ssm2438.exblog.jp/16967268/" />
    <id>http://ssm2438.exblog.jp/16967268/</id>
    <issued>2011-12-19T00:27:00+09:00</issued>
    <modified>2011-12-19T00:33:00+09:00</modified>
    <created>2011-12-19T00:27:15+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201112/19/81/f0009381_0233332.jpg" alt="_f0009381_0233332.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="321" width="227" />監督：犬童一心<br />
原作：松本清張<br />
脚本：犬童一心／中園健司<br />
撮影：蔦井孝洋<br />
音楽：上野耕路<br />
<br />
出演：<br />
広末涼子　（鵜原禎子）<br />
中谷美紀　（室田佐知子）<br />
木村多江　（田沼久子）<br />
西島秀俊　（鵜原憲一）<br />
<br />
　　　　　　　＊　　　　　　　　＊　　　　　　　　＊<br />
<br />
そのＣＧ、糞おおおおおおおお！！！！！<br />
<br />
前半中盤までは普通の出来だったのだけど、事件の真相が語られるところから一気に失速。日本海を行く記者の窓に低級なＣＧの海が張り込まれてからの、その後語られる糞ＣＧの断崖のシーンは近年まれに見る全部ぶち壊しの悲しい出来。なんで一番たいせつなところを、糞ＣＧの波なんかで描くかなあ。そこは何日待とうが、日本海の荒波が撮れるまでホントの日本海の荒波を撮って、そこで芝居するべきだろう。<br />
あそこから一気に気抜けして、それで終わるのかなって思ったらそこから長い長い。。。あのあたり、まだ順番変えてたらもうちょっと良かったのかも・・・。<br />
<br />
原作の松本清張は、戦後の日本の天才小説家でしょう。『影の車』(1970)、『砂の器』(1974)、『鬼畜』(1978)、『疑惑』(1982)、『天城越え』(1983)あたりは、松本清張の魅力をかなり映画に移し変えることに成功した映画です。それまでのサスペンス物ではなく、犯罪を起こしてしまう人の追いつめられた心理描写が素晴らしく、そのシーンを直接描かずに、そのシーンを想像させながら物語を進めていく、物語の展開力は図抜けています。この人の原作を生かすも殺すも、この間接描写にどれだけリアリティをもたせられるかが総てといっていいでしょう。<br />
<br />
今回の映画は、１９６１年に作られた『ゼロの焦点』とくらべると、かなり万人に解りやすく作られてました。犬童一心の描き方はかなり直接的なので、松本清張の作品というよりも、そのへんにころがってる土曜ワイド劇場的な展開になってるといって過言ではないでしょう。昔の映画というのは、万人にわからせる必要をプライオリティにはしておらず、そこにいたる過程は見ている人の想像力にゆだねてる部分がかなりあります。しかしこの映画では、必要以上に詮索させるところや、夢を壊してしまう部分は削ってありました。ただ、入れなくてもいいエピソードもあり、レンガ造りの社長さんの暴君ぶりや、最後の自殺はまったく必要なかったでしょう。さらに最後のほうの中谷美紀の選挙本部でのスピーチシーンからの流れなどは、いかにも今風のよくある展開で、亜流感がひしひしと感じられて、感動すべきなのに妙にしらけたままエンディングに至ってしまいました。<br />
嘗て６０年から７０年にかけて野村芳太郎監督で作られていた松本清張作品の質にくらべると、あまりにも演出コンセプトが幼稚になってしまったのが残念。<br />
<br />
松本清張原作の物語は、普通にきちんと作ればかなり面白いものになるように出来ているし、この物語に関して言えば、昭和につくられた『ゼロの焦点』自体があまり良い出来でもなかったので、越えられる可能性は充分にあったのに・・・・、それでもこんなになっちゃいますか・・・。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
そろそろ戦争の傷が癒えかけた日本。金沢と東京を行き来する鵜原憲一（西島秀俊）と結婚した禎子（広末涼子）は、その一週間後、仕事の引継ぎのため金沢に向った憲一を駅で見送る。しかし、憲一は予定の日を過ぎても帰ってこなかった。失踪の理由もさっぱり見当がつかない禎子は、単身金沢へ向かう。<br />
そして連続殺人事件。どういうわけか金沢にきていた憲一の兄、鵜原宗太郎（杉本哲太)が青酸カリのウィスキーを飲まされて毒殺され、現地に残って憲一の失踪事件を背景を調べていた金沢支店の本多（野間口徹）も背中を刺されて殺される。さらに、憲一は曽根益三郎と名乗り、田沼久子（木村多江）という女と同棲していたことが判明、さらに憲一は東京に戻るといったその日に自殺していた。<br />
夫の憲一と久子の接点は戦後から３年した憲一の立川勤務の警官時代にあった。米軍基地が近くにある立川ではパンパンとよばれる外国人相手の日本人娼婦がいた。田沼久子はパンパンだったのだ。そして彼女の女友達に今の室田耐火煉瓦会社で社長夫人・室田佐知子（中谷美紀）がいた。<br />
総ての不幸は、佐知子夫人の過去を知る鵜原憲一と田沼久子が室田佐知子が出会ったことから始まったのだ・・。既に地位を手に入れていた佐知子にとって、それは暴かれてはいけない過去だった・・・。]]></content>
  </entry>
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    <title>ゼロの焦点(1961)　☆☆</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://ssm2438.exblog.jp/16073415/" />
    <id>http://ssm2438.exblog.jp/16073415/</id>
    <issued>2011-06-03T21:45:00+09:00</issued>
    <modified>2011-06-04T10:07:18+09:00</modified>
    <created>2011-06-03T21:45:00+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201106/03/81/f0009381_21441465.jpg" alt="_f0009381_21441465.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="227" width="318" />監督：野村芳太郎<br />
原作：松本清張<br />
脚本：橋本忍／山田洋次<br />
撮影：川又昂<br />
音楽：芥川也寸志<br />
<br />
出演：<br />
久我美子　（鵜原禎子）<br />
南原宏治　（鵜原憲一）<br />
西村晃 　（鵜原宗太郎）<br />
加藤嘉 　（室田儀作）<br />
高千穂ひづる　（室田佐知子）<br />
有馬稲子　（田沼久子）<br />
<br />
　　　　　＊　　　　　＊　　　　　＊<br />
<br />
うむむむ、技術的にはしっかりしているのだけど・・・。<br />
<br />
前後の日本では、在日米軍兵士を相手にする売春婦を蔑称の意味を含めて「パンパン」と呼んでいたらしい。この物語では、かつてパンパンとして生きていた女二人の過去を暴いていく作品。『砂の器』でも、過去において、淋病の父をもつ和賀英良が、過去を消すために殺人を犯してしまうが、この映画でも、パンパンとして生きていた過去を封印するために一人の男が殺される。<br />
<br />
松本清張の物語ではこの、主人公が謎解きの役で登場し、こに息づく人間たちであり、彼等の心の闇と愛憎を暴いていくというパターンがおおい。この物語りもそのパターンである。この物語りあの主人公、鵜原禎子（久我美子）は、見合い結婚したばかりの新妻である。しかし、その夫が金沢に最後の出張に出るとそのまま失踪する。<br />
この時代のお見合いというのは、相手のことなどほとんど知らずに結婚することは多かったようだ。このドラマの主人公も相手の男の頃はお見合いのデータでしかしらずに結婚を決めた。物語は、禎子を主人公に据え、失踪した鵜原の過去を暴きながら、そこに絡んでくる二人の女性の暗い過去を垣間見ることになる。<br />
<br />
技術的にはおそろしくしっかりした映画なれど、なぜかもう一つ燃えない。なぜだろう。それを解き明かすのが今回の命題のような気がする。<br />
で、一つの答えが出た。「パンパン生活の哀れさが伝わってこない」。<br />
おそらく、この原作が書かれた時代には、パンパンという米軍兵士相手の売春婦がどのように世間からさげすまれていたかということが、当時の人には判っていたのだと思う。しかし、今の我々にはそれが分らない。想像するしかない。『マレーナ』のなかで、戦時中モニカ・ベルッチがドイツ兵相手に売春していたが、ドイツが負けてると敵兵に媚をうった女として広場で服はむしられ、髪をきられるリンチにあうシーンがある。『トリコロール』のなかではシャーリズ・セロンが、実は連合国側のスパイとしてドイツ軍将校と寝ていたのだが、それを理解されぬまま、リンチにあい殺される。売国奴として虐げられるのは当時としては当たり前であり、そんな不名誉な過去を消してしまいたい女の実情は想像できる。・・・が、所詮想像であり、これ自体が封印してしまわなければならない過去なのかどうか・・、それがどのくらいのものなのかということは、今を生きる我々にはわからないのである。<br />
そんな女・田沼久子を拾い上げてひそかに二人で生活していた、元警官の鵜原という男。この幸せ感ももうちょっと出して欲しかったなあ。<br />
この封印すべきパンパン生活の哀れさと、田沼久子と鵜原憲一の貧しいながらも幸せな生活をもうちょっと強調してもらえれば、もっと切実に心に訴えかけてくるものになったのになあって思う。それをし過ぎないのが松本清張ともいえるが・・・。<br />
<br />
しかし、松本清張物というのはいつも、美しいモノをどの作品にもきちんと描き出してくれる。素晴らしい。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
新婚１週間で失踪した夫・鵜原憲一の行方を捜し禎子（久我美子）は金沢に向かった。憲一はある広告社の金沢出張所長だったが、結婚を機会に東京本社に栄転となり、後任の本多と事務引継ぎをするための金沢行ったきり行方が分らなくなっていた。憲一が親しかったという室田耐火煉瓦の社長室田儀作を訪ねた禎子は、憲一が、結婚すると決まると、なぜな元気がなくなってきたという話を聞く。<br />
なにかワケを知っていそうな憲一の兄・宗太郎（西村晃）の説得を受け入れ一度東京にもどる禎子だったが、その相対郎もまた金沢で毒殺される。犯人がパンパン風の女だというこ。室田の会社の受付にいた女がパンパン独特の癖のある英語を使っていたことを思い出した禎子は、室田の会社へ行ったが、その女・田沼久子（有馬稲子）もこの３日間出社していないという。さらに久子の愛人・曽根益三郎が自殺していたことが判明する。その日は憲一が失踪した頃とほとんど同じだった。禎子は田沼久子の家を訪ねるが、その写真は、夫・憲一が隠し持っていた写真にうちっていた写真だった。田沼久子の愛人・曽根益三郎こそ、禎子の夫・鵜原憲一だった。その憲一を殺したのは室田の妻・佐知子（高千穂ひづる）だった。<br />
<br />
佐知子も久人と同じパンパンだったのだ。今は金沢の名士との妻に納まっている佐知子だが、自分の過去を知る、いて欲しくはない人間、それが鵜原憲一だった。<br />
一年後、禎子は再び金沢へ行き室田佐知子と合いまみえる。状況証拠だけで、犯人を佐知子だと特定する禎子に、真実を話し始める佐知子。<br />
<br />
物語はここからもう一ひねりいれてある。佐知子の回想という形で田沼久子と鵜原憲一の美しい恋愛劇がかたられるのだが、愛する男をころされた久子と佐知子の間にも奇妙な友情みたいなものがあるのである。お互いパイパン時代のことを世間にはしられていはいけない二人。そのために二人が世間をだましてきたことをお互いが理解しており、憲一をころさいた佐知子でさえを、久子は理解しているのである。この友情らしい感情が奇妙でいい。しかしドラマはそこから突拍子もない終わり方をする。<br />
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薄々憲一と久子のことを知っていた健一の兄を毒殺したのは佐知子であった。ウィスキーに青酸カリを入れて飲ませ、憲一の兄を殺したのだが、そのウィスキーを事もあろうに久子が飲んでしまう。佐知子は結果として久子も殺してしまったことになった。<br />
最後は総てを告白した佐知子が車ごと海につっこみ自殺・・という閉めである。<br />
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余談だが、この物語の中で一番美しく描かれていた久子を演じたいたのが有馬稲子。この人どっかでみたことあるなあって思ったら・・・、そうでした同じく松本清張の映画『波の塔』に出てました。ここでも良い感じの役をやってました。]]></content>
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    <title>影の車(1970)　☆☆☆</title>
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    <issued>2011-05-26T08:51:00+09:00</issued>
    <modified>2011-07-04T02:06:03+09:00</modified>
    <created>2010-03-26T08:51:12+09:00</created>
    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201003/26/81/f0009381_8524587.jpg" alt="_f0009381_8524587.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="314" width="227" />監督：野村芳太郎<br />
原作：松本清張<br />
脚本：橋本忍<br />
撮影：川又昂<br />
音楽：芥川也寸志<br />
<br />
出演：<br />
加藤剛　（浜島幸雄）<br />
岩下志麻　（小磯泰子）<br />
小川真由美　（浜島啓子）<br />
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　　　　　　　　＊　　　　　　　　＊　　　　　　　　＊<br />
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『鬼畜』と『影の車』は、見たくないところをぐりぐりねじ込んでくる。<br />
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『鬼畜』はわが子を捨てに行く、あるいは殺してしまう・・という、人間感情的にどうしてもみていてつらい部分があるが、この『影の車』も、同じような受け入れがたい部分を切り裂いてくる。それは「おかあさん」というのは、子供にとって犯してはいけない存在。聖域である。これとセックスする男なんて、感情的に許せるわけがない。<br />
しかし、子供も大人になり、性欲を持ち、人間なのだからセックスはするのだ・・という概念が備わってくれば、おのずと許せてきてしまう。なので離婚する家庭は子供がせめて高校を卒業するまで・・ってことにこだわるのだろう。<br />
<br />
この映画では、そういった子供の聖域のなかに、男がづかづかと土足であがりこみ、自分が寝ている部屋のとなりで母とセックスをしているのである。こんな男を許せるわけがない。本来は、それは男なら（それが子供であっても）理解できる感情なので、そんなことは決してしないものだが、この映画の加藤剛それをやってしまっている。ゆえに、見るのがつらい映画だ。<br />
別な言い方をすれば、松本清張自身が、自分のなかの心と向き合い、精神的な神聖なもの、犯さざるげきもの、それを失った時にとてつもなく悲しいもの・・、そういうものを、自分のなかできちんと確認できているからこそ書けるのだと思う。精神のストリップ力がスゴイ人だとつくづく思った。<br />
<br />
しかーし、生理的にこの映画はみるのがしんどい。ドラマを人事して見られる人には普通の映画かもしれないが、真剣に自分と向き合って見る人にはけっこうつらい映画だ。<br />
<br />
しかし、岩下志麻はきれいだ。１９４１年生まれなので、この映画の撮影している時は２８～２９歳だろう。ひざ上１０センチのスカート姿がとても刺激的だ。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
浜島幸雄は、幼いころ、母の愛人である男を殺した。その男は優しかったが、夜になると幸雄の母を抱いていた。子供にご機嫌をとるために、その男は幸雄を釣りに誘った。嶮しい岸壁で、命綱を腰に巻き、釣りをしているその男のさおに大物がかかったらしく、海へとひっぱられるその力に命綱と腕力で戦っていた。その時、彼はナタで彼の命綱を切った。男は前のめりに岩に頭をぶつけ、気を失ったまま海へを落ちて死んだ。後にその男が発見され、彼の棺おけをのせた一行が浜島の実家の前を通っていく。泣き崩れる母。<br />
<br />
そんな過去の出来事を、今度は浜島幸雄(加藤剛）が幼馴染の小磯泰子(岩下志麻）と知り合い、その子供の聖域を土足で踏みにじることになる。<br />
ある週末、その日は新設する旅館のおひろめがあるとかで、家をあける言い訳をつくった浜島は泰子の家に泊まった。そしてその夜も、子供が寝静まると泰子を抱いた。朝方目を覚ました浜島がトイレに立ち、出てくるとそこには斧をもった子供がいた。恐怖にとらわれた浜島はその子の首をしめて殺してしまう（実は一命を取り留めた）。<br />
<br />
警察の取調べに対して浜島は、子供の殺意を感じ、恐ろしくなって首を絞めた・・と供述するが、刑事は信じようとしない。「６歳の子供がそんな殺意をもつわけがない」と一蹴する刑事に、浜島は搾り出すように応える「あるんだ・・・」。]]></content>
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    <title>鬼畜(1978)　☆☆☆</title>
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    <issued>2009-12-03T12:23:00+09:00</issued>
    <modified>2010-01-15T21:18:05+09:00</modified>
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    <author><name>ssm2438</name></author>
    <dc:subject>松本清張（1909）</dc:subject>
    <content type="html"><![CDATA[<img src="https://pds.exblog.jp/pds/1/201001/03/81/f0009381_13402398.jpg" alt="_f0009381_13402398.jpg" align="right" class="IMAGE_RIGHT" height="412" width="227" />監督：野村芳太郎<br />
原作：松本清張<br />
脚本：井手雅人<br />
撮影：川又昂<br />
音楽：芥川也寸志<br />
<br />
出演<br />
緒形拳　（竹下宗吉）、<br />
岩下志麻　（妻・竹下梅）<br />
小川真由美　（愛人・菊代）<br />
岩瀬浩規　（長男・利一）<br />
<br />
　　　　　　　　＊　　　　　　　　＊　　　　　　　　＊<br />
<br />
ひでえ話だ。あんまりひでえ話なんで見る気がうせてしまう。おかげで２回挫折した。今回は最後までいったとさ・・、しかし最後はなかされてしまった。子供の不憫度は『靴みがき』と同じレベルだろう。つらすぎる。あんまりつらいので☆ひとつ減点。<br />
<br />
＜あらすじ＞<br />
川越で印刷屋を営む竹下宗吉（緒方拳）のもとに愛人であった菊代（小川真由美）が乗り込んできて、彼のこども３人を置いて蒸発してしまう。竹下の妻・梅（岩下志麻）は憤慨し、旦那が他で作ってきた子供たちのせわなどしないと言い切る。しかたなく子供たちの世話をしながら印刷屋の仕事もこなす宗吉。お梅は子供達と宗吉に当り散らし、地獄の日々が始まった。そして精神的にまいっていく宗吉。<br />
末っ子のまだ赤ん坊は、栄養失調で衰弱し、寝ているときに梅にシートをかぶせられ死んでしまう。梅の仕業と思い乍ら宗吉は口に出せない。「あんたも一つ気が楽になったね」というお梅の言葉にゾーッとする宗吉だが、その夜、二人は久しぶりに狂ったように身体を求め合う。長女の良子を東京タワーへ連れて行き、置き去りにして逃げ帰える宗吉。長男の利一には「よそで預かって貰った」といい訳した。そして宗吉は、利一を旅につれだし殺す機械を伺うが、殺せない。殺すまでの時間なんとか幸せな時間をすごさせてやりたいと願う気持ちであふれいている。しかし最後は、夕陽が沈もうとする石川県の海沿いの断崖上の草原で蝶採りに遊び疲れ眠りこけた利一を崖下に落としてしまう・・。<br />
<br />
翌朝、沖の船が絶壁の途中に引掛っている利一を発見、かすり傷程度で助けだした。警察の調べに利一はがんとして黙秘を続ける。それでも警察は利一を落としたのはいっしょにいた父親の竹下宗吉であると突き止め、逮捕、連行してくる。利一が生きていると分りほっとしする宗吉。移送されてきた宗吉が警察で親子の対面をした。「坊やのお父さんだね?」警官の問いに利一は、「よその人だよ、知らないよ、父ちゃんじゃないよッ」と無表情に否定する。宗吉の声が部屋いっぱいに響いた。「利一ッかんべんしてくれ!」<br />
保護された利一の取調べを担当していたやさしい婦警さん（大竹しのぶ）は、「もうすぐお母さんがむかえにくるからね」とやさしい言葉をかけるのが痛々しい。。<br />
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<br />
自分を殺そうとした父だが、それでも、まわりのどんなやさしい言葉よりも、自分を一番愛していてくれるのはその父だと分っている子供の健気さがいたたまれない。『砂の器』では父は子供のことを「知らない」といい愛を示し、この『鬼畜』では子供が父のことを「知らない」といい愛をしめすのであった・・。<br />
<br />
最初の末っ子にシートをかぶせて窒息死させてしまう時にながれていたオルゴールのメロディが、効果的につかれていて、あの旋律を聞くだけで心がしめつけられてくる。。。観るのが苦しい映画だ。]]></content>
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